大統領の長男ドナルド・トランプ・ジュニア(43)には、父親の支持基盤にアピールする生来の資質があるとみる人が多い。本人も、2022年の中間選挙でペンシルベニア州の上院議員に立候補することや、2024年の大統領選に出馬することを示唆している。
また、政治専門メディアのポリティコによると、ドナルド・トランプ・ジュニアは一時、ワイオミング州の上院議員への立候補を検討していたという。
大統領補佐官を務めてきた“ファースト・ドーター”の長女イヴァンカ(39)は、2024年またはその後の大統領候補として、その名を広く取り沙汰されている。ポリティコは、トランプの盟友たちはイヴァンカに対し、2022年の中間選挙で改選となるフロリダ州の上院議員(現在は共和党のマルコ・ルビオが議席を保有)への立候補を勧めていると報じている。
トランプ・オーガナイゼーションのエグゼクティブ・バイスプレジデントとして兄と共に働く次男エリック(38)については、出馬の話は出ていない。だが、本人は昨年10月、2024年の大統領選への立候補をほのめかすような発言をしている。
配偶者やパートナーも「意欲的」
ドナルド・トランプ・ジュニアのパートナーであるキム・ギルフォイル(51)は、共和党全国委員会の委員長への立候補を検討していたと伝えられている(このポストには今月初め、ロナ・マクダニエルが再選された)。
エリックの妻ラーラ(37)は、トランプ大統領の代理人として数々の集会に登場してきた。ポリティコと米紙ニューヨーク・タイムズは、ラーラは任期満了で引退する意向のリチャード・バー上院議員(共和党、ノースカロライナ州)の議席の獲得を目指し、次の中間選挙で立候補することを検討中だと伝えている。
一方、イヴァンカの夫で大統領上級顧問を務めてきたジャレッド・クシュナー(40)は、中東和平や刑事司法制度改革を推進し、トランプ政権で新設した「アメリカン・イノベーション・オフィス」を率いるなど、義父の政権において最も積極的に活動した1人だが、自ら公職に名乗りを上げることはないとみられている。
クシュナーは公の場に姿を現す機会も限られており、控え目に裏方として働くタイプとされている。立候補するよりも、妻イヴァンカの政治キャリアを後押しすることになるのではないかとみられている。
世論の反応は──?
英紙インディペンデントが昨年11月に行った調査では、回答者の61%が「ドナルド・トランプ・ジュニアもイヴァンカも、立候補すべきではない」と回答した。トランプの支持者の間でも、長男と長女が立候補すべきと考える人はそれぞれ、35%、31%にとどまっている。