ヘンリー・アンド・パートナーズは、新型コロナウイルス流行が短期的にみて米国と英国にとって向かい風となるとみている。本来なら両国のパスポート保有者がビザなしで入国できる国の数は185カ国だが、現在は新型ウイルス流行により米国が75カ国、英国が70カ国未満へと減っている。同社は、アジア太平洋諸国が他地域よりも早くコロナ禍から復興する中で、こうした国のパスポートは短期的には上位に君臨し続けると予想している。
今回のコロナ危機では、パスポートの力を左右するのは国の経済力のみではないことが明らかとなった。かつては、社会的自由や経済発展に乏しい国のパスポートはランキングで下位に入ることが多かった。しかし現在では、国のリスク管理の失敗や医療、監視、検知の体制が、その国のパスポートの力や望ましさに影響するようになっている。