課題は上半身の自己演出。新ビジネススタイルの腕時計様式とは

リンクトイン日本代表 村上 臣

会議も打ち合わせも、さらには営業もリモートの時代になってきた。そこで注目されるのは上半身の身嗜み。際立つのは、腕時計の存在感だ。


コロナウイルスという猛威が、社会生活に大きな影響を与えた2020年。ライフスタイルの変化を余儀なくされたことで、ファッションや腕時計、ジュエリーといった我々が扱っている商品にどれほどの影響を与えたのか、また、それによって今後どのように変わっていくのか。

数カ月続いた自粛生活もあって、リモートワーク、在宅勤務という新しいスタイルが定着したのが一番大きな変化だということになった。会社に行くこともなく、オンライン上での打ち合わせや会議、さらには営業までもこなせてしまう。

これまでも実際に活用していた人もそれなりにいたと思うのだが、コロナ禍という緊急事態で誰もが使用するようになり、再認識された。いや、再認識どころか、もはや「これでいいのでは?」ということになりつつある。

もちろん、それなりの道具、機械を使って作業をされる製造業の方やサービス業など、現場に行かないとできない仕事もあるのだが、オフィスワーカーにとっては変化の時に直面している。

課題は上半身の自己演出


そう考えると、重要になってくるのが上半身の見え方だ。この場合、映り方といった方がいいのかもしれない。オンラインで映し出される姿は上半身のみなので、下半身は寝巻きであろうと、短パンであろうと関係ない。上半身さえ完璧に装えば、 相手に与える印象はバッチリなのである。

PCのモニター越しでは、腕元、すなわち腕時計の重要性はいままで以上に高くなってくる。リモート営業、ビデオ会議に慣れてきて、服装が簡素化していくにつれ、 ビジネスシーンにおけるその重要度はますます高くなってくるように思うのだ。

そこで編集部では、リモート環境に慣れていて、さらにスマートウォッチが急増するこの時代においても、機械式時計を愛用するスタイリッシュなビジネスマンに話をうかがってはどうか、ということになっ た。弊誌には多くの企業家の方々に登場いただいているので、バックナンバーを捲り、探してみた。

そうして行きついたのが、今回登場していただいたリンクトイン日本代表の村上臣さんだった。ITに長け、コロナ以前からオンラインでの自己演出を重視する村上さんなら、この特集の巻頭にピッタリなのでは、ということでお願いし、快諾いただいた。前置きが長くなったが、村上さんには腕時計のこと、現在のビジネススタイルの話などをうかがった。

コロナ禍での仕事


村上さんが日本法人の代表を務めるリンクトインは、世界最大級のビジネス特化型SNSで、そのサービスを行っている。利用者がビジネス専用のプロフィールを作成し、サービスの中でビジネスのつながりを広げるのだ。つまり、ビジネスパートナーや人材を探したり、営業先の顧客や商談先、専門家などとコンタクトを取ることができるのである。そんなIT企業なので、 今回のコロナ禍でも仕事のスタイルはそれほど変わらないのかもしれない。
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edit by Ryoj i Fukutome | photograph by Yu Mitamura

この記事は 「Forbes JAPAN No.077 2021年1月号(2020/11/25発売)」に掲載されています。 定期購読はこちら >>

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