あらゆるメッセージが投稿されるSNSは、“ラグジュアリーな”ものではない。ソーシャルメディアは(高級ブランドが狙う一部の)「クラス(階級)」向けではなく、「マス(大衆)」向けのものだ。
さらに、ボッテガ・ヴェネタのような高級ブランドの商品を購入できる人たちは、それらのブランドがSNSに何を投稿しているかについて、それほど注意を払っていないとも考えられる。
こうした人たちは、高級ブランドが自分を理解し、尊重してくれること、インタラクションのすべてを個人的なものにしてくれることを期待する。高級ブランドがSNSに大量の的外れな投稿をしても、それでこうした期待に沿えるわけではない。
ボッテガ・ヴェネタはソーシャルメディアから離れることで、高級ブランドらしいメッセージを共有しようとしているのかもしれない。SNSの使用について、真剣に検討し直す高級ブランドは今後も出てくるだろう。それらのブランドもボッテガ・ヴェネタと同じように、アカウントを閉鎖するかもしれない。
そしてそれは、高級ブランドが印刷メディアに戻るということを意味している可能性もある。