正解はないけど正解を知りたい?「骨格診断」 「顔タイプ診断」、診断に答えを求める心理とは

自分らしさとは別の基準が欲しい。そんな診断ブームの背景とは /Photo by Maria Ionova on Unsplash


物心がついたときから身の回りに情報があふれ、自分が欲しい情報は調べれば簡単に見つかるという環境の中で育ってきたMERY世代の女子たち。自分が知りたい答えは、調べれば見つかるもの、誰かが教えてくれるものという意識が根付いているのではないでしょうか。自分の外側に正解があるということは、自分の中に正解は見つからないということ。だから、誰かに答えを教えてほしいと願ってしまうのかもしれません。

他に、「コロナにより化粧品や洋服をお店で試せないことが増えたので、似合う色を知っておきたかった」という回答も。これまでのように外出することがはばかられるWithコロナ時代においては、家で簡単に自分に似合うものを確かめることができる診断コンテンツの重要性はさらに増していくことも示唆されました。

 診断ブームを受けて新たなサービスが登場


こうしたブームを受け、診断結果をもとに服や化粧品などの商品を提案するサービスが増えています。

 たとえば、ある大手化粧品メーカーでは、スマートフォンで簡単にパーソナルカラー診断を行えるウェブコンテンツを開発し、商品プロモーションにつなげています。パーソナルカラー診断が商品に興味を持つきっかけとなり、“似合う”という裏付けが得られることで、購入につながりやすく、実際に商品の売上にも結び付いているようです(newswitch)。

多くの有名百貨店でも、診断の結果をもとにファッションコーディネートのアドバイスを行うサービスを開始(fashionsnap.com) 。診断結果に合ったトータルコーディネートを提案することで、婦人服のみならず、紳士服でもスーツ、シャツ、ネクタイなどをセットで購入する率が増えているといいます(newswitch)。

以上のように、診断コンテンツブームが続くことは、新たな事業の展開や商品の売上向上につながるチャンスが続くともいえそうです。

一方で、診断を参考にするのはもちろん否定しないけれど、何よりも大切なのは、自分が心から納得できるものを身につけることではないでしょうか。それが診断結果に頼ったものでも、自分の好みによるものでも、大事なのは自分自身がどうなのか?ということ。自分の本当の気持ちを大切にすることの重要性も、大人世代は伝えていくべきではないかという気がするのです。

文=MERY Lab

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