ヴァージンも「ロケット打ち上げ成功」、衛星ビジネスの新勢力に

リチャード・ブランソン(Getty Images)


今後はNASA以外との契約も視野に


ヴァージン・アトランティックは従業員3000人以上を削減し、宇宙開発のライバルから批判も受けたが、ブランソンはヴァージン・オービットに対する信念を貫いた。ロケット・ラボのPeter Beckは、ヴァージンよりも低予算で軌道に到達したと主張し、投資家らは小型衛星を大量に打ち上げるスペースXや、カスタム対応が可能なロケット・ラボと競争できるか疑問視した。

しかし、ブランソンは2017年にヴァージン・ギャラクティック(Virgin Galactic)から独立したヴァージン・オービットの成功を信じ続け、今回のテストでその努力は報われた。同社のテクノロジーが機能することを証明できたことで、今後はそれに基づくビジネス展開を図ることになる。

ブランソンは、業界大手との長期的な関係構築を目指している。ヴァージン・オービットは、最初の顧客であるNASAが主要クライアントになると過去に述べていたが、それ以外にも、ブレグジット後の英国でビジネスチャンスが広がっており、米空軍や米宇宙軍の契約も獲得している。また、イタリアの宇宙企業「SITAEL」など、民間企業も関心を示しているという。

編集=上田裕資

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