ツイッター、政権移行時に米大統領アカウントの全フォロワーを解除

Scott Olson/Getty Images

ジョー・バイデンは米国の大統領に就任する1月20日、これまでドナルド・トランプが使用してきた大統領のアカウント「@Potus(President of the United States)」を引き継ぐ。

だが、先ごろツイッターが明らかにしたところによると、現在このアカウントが持つおよそ9000万人のユーザーのフォローは、すべて解除されるという。バラク・オバマ前大統領からトランプへの政権移行時には、フォロワーはすべて受け継がれていた。

ただ、ツイッターによれば、新たに開設された「@PresElectBiden(バイデン次期大統領)」が「@POTUS」に変更されるため、バイデンがフォロワーのいない状態から、大統領公式アカウントの運用を始めることにはならない。

また、現在ある「@Transition46(第46代大統領への政権移行)」のアカウントは、新たな「@White House(ホワイトハウス)」アカウントになる。

こうした前回の政権移行時との対応の違いについて、バイデン・チームのデジタル担当ディレクター、ロブ・フラハティは、「まったく不適切だ」と批判。フェイスブックがバイデンのフォロワーをすべて「@POTUS」に移行させること、スナップチャットとユーチューブはそれぞれ、「@WhiteHouse」のフォロワーと登録者をそのままバイデン政権のホワイトハウスに引き継がせることを指摘している。

だが、現在の「@POTUS」のフォロワーには、トランプ支持者が多く含まれる。フラハティはそれでもバイデン・チームがアカウントをそのまま受け継ぎたいのはなぜかという質問に対し、次のように答えている。

「大統領のフォロワーには、大勢の“平均的な”の人たちがいる…だからこそ、このアカウントは公共の利益だ…政治的なものではなく、大統領のアカウントだ」

そのほかフラハティは、バイデン次期大統領は「ツイッターのフォロワーのことは、本当に少しも気にしていない…だが、自らの考えに同意する人かどうかにかかわらず、国中のすべての人たちとコミュニケーションを取ることを気に掛けている」と述べている。

オバマからトランプへの政権移行の際には、オバマ前大統領のスタッフが、新政権は「@POTUS」アカウントが持っていた約1300万人のフォロワーを、そのまま受け継ぐべきだと訴えたという。

今回の政権移行にあたり、同じ対応が取られない理由は明らかではない。だが、トランプが大統領選での敗北を認めず、結果に異議を唱え続けるなかで、トランプ・チームがバイデン側に同様の配慮をみせることを拒否した可能性もある。

その他の公式アカウント


副大統領に就任するカマラ・ハリスが持つ上院議員としての公式アカウント「@SenKamalaHarris」は、そのまま副大統領の公式アカウント「@VP(Vice President)」に変更される。新政権発足後も「@VP」のアカウントをフォローしたいユーザーは、「@POTUS」の場合と同様、フォローし直す必要がある。

大統領夫人となるジル・バイデンは、新たに開設された「@FLOTUSBiden(First Lady of the United States, Biden)」を使用。さらに、新政権下では史上初めて、ハリスの夫ダグラス・エムホフが、「@SecondGentleman(セカンド・ジェントルマン、副大統領の夫)」のユーザー名を使うことになる。

編集=木内涼子

ForbesBrandVoice

人気記事