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(c) Blue Origin

ジェフ・ベゾスが私財を注ぐ宇宙開発企業ブルー・オリジン(Blue Origin)が、「ニュー・シェパード」ロケットNS-14の打ち上げと着陸を成功させ、間もなく開始される有人飛行へ向けて一歩前進した。

高さ18メートルのロケットは1月14日午後12時17分(米東部時間)に、テキサス州西部の施設から打ち上げられた。ブルー・オリジンは宇宙旅行のチケットを約20万ドルで販売し、乗客に数分間、無重力状態を体験させることを目指している。今回のロケットには将来的に人間を乗せるためのカプセルが搭載されていた。

カプセルは、宇宙旅行者たちが無重力状態を体験する約107キロの高度に達する直前にロケットから分離され、ブースターと共に地球への降下を開始した。ブースターはオンボードのエンジンを再起動させ、打ち上げから約7分後に地上に戻った。カプセルは、パラシュートを使って速度を緩めながら地上に降下し、安全に着陸した。

ブルー・オリジンは「テストは完全に成功した」と述べており、有人飛行に向けての大きな前進となった。

ニュー・シェパードはこれまでに13回飛行しており、直近では2020年10月に飛行していたが、今回搭載されたカプセルには「有人宇宙飛行での利用を想定したアップグレード」が加えられていた。同社によると、今回のカプセルは「内部の音響や温度調節などの機能」を改善し、クルー向けのディスプレイパネルを設置し、座席ごとにマイクとプッシュ・トゥ・トークボタンを備えたスピーカーが装備されていたという。

カプセル内には6つの座席があり、そのうちの一つにはマネキン・スカイウォーカーの愛称で呼ばれる「ダミーの人間」が乗っていた。さらに、世界の学生たちが書いた5万枚の絵葉書も積み込まれ、その一部はダミーのポケットに入っていたという。

有人飛行のスケジュールはまだ未定だが、ブルー・オリジンによると年内に実施予定という。

ベゾスは、今から数日前に「世界で最も裕福な人物」の地位をスペースXを率いるイーロン・マスクに奪われていたが、「ニューグレン(New Glenn)」と呼ばれる大型の軌道ロケットの開発も進めている。このロケットは、スペースXの主力ロケット「ファルコン9」の2倍以上の容量を搭載できるとされ、昨年12月にNASAの無人探査機などの打ち上げを担うロケットの候補に選ばれていた。

しかし、今のところ世間が関心を注ぐのはニュー・シェパードであり、このロケットが2021年に人類を打ち上げるという目標を達成できるかどうかが注目されている。

編集=上田裕資

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