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2021.01.17

ソニーの「3D立体音響」ワイヤレススピーカーがCESでデビュー

(C)SONY

ワイヤレススピーカー市場が急拡大している──。家中に複数のワイヤレススピーカーを設置すれば、より統合された音楽体験が得られるため、従来の音響機器から乗り換える家庭が増えている。アップルやソノス、デノンなどのメーカーが市場を争うなか、今年の家電見本市CESではソニーが新ワイヤレススピーカー、「RA5000」と「SRS-RA3000」をリリースした。

ソニーの新たなスピーカーは、サウンドが部屋全体を包み込みように設計されている。設置は簡単で、部屋ごとに異なる楽曲を再生したり、家全体で同じ楽曲を再生することができる。

RA5000とRA3000は、ソニーの「イマーシブ・オーディオ・エンハンスメント」と立体音響テクノロジーの「360 Reality Audio(サンロクマル・リアリティオーディオ)」をベースに開発されている。対応ストリーミングサービスが提供する360 Reality Audio対応楽曲を再生すれば、ソニーが独自開発したアルゴリズムにより、全方位から音に包まれるような3Dオーディオ体験が味わえる。

RA5000はハイレゾに対応しており、3つの上向きスピーカーは垂直方向に、中央に設置された3つのスピーカーは水平方向に音を出す。本体にはネオジム磁石と発泡マイカ振動板を採用し、ドライバーユニットの強度を向上しながらコンパクトなサイズを実現している。さらに、サブウーファーがドライバーを補完し、深みのある低音で部屋を満たす。

RA3000はフルレンジスピーカーを採用している。ソニーによると、オムニディフューザーが音を全方位に発し、デュアルパッシブラジエーターが深みのある低音を生成するという。また、オーバーラップするビームツイーターが波面を上向きに放射し、サウンドを垂直方向に広める。

RA5000とRA3000は、いずれもサウンドキャリブレーション機能を搭載しており、どこに置いても最適なサウンドパフォーマンスを提供する。RA5000は、「イマーシブ・オーディオ・エンハンスメント」ボタンを押すと、詳細なサウンドキャリブレーション調整が行われ、部屋ごとに最適なオーディオパフォーマンスを実現する。RA3000は、楽曲を再生中にバックグラウンドで自動調整を行う。スピーカーの電源を入れるだけで、自動的に再調整が実行される。

ユーザーは、もはやリモコンで音量調節をする必要はない。両モデルとも自動音量機能を備えており、曲ごとに音量を自動調整してくれる。
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編集=上田裕資

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