ニューヨーク市、トランプ一族企業との契約打ち切りへ

Photo by James D. Morgan/Getty Images

米ニューヨーク市のビル・デブラシオ市長は13日、ドナルド・トランプ大統領が連邦議会議事堂への襲撃を扇動したとして、トランプ一族が経営するトランプ・オーガニゼーションとの事業契約をすべて打ち切ると発表した。

デブラシオはMSNBCの報道番組「モーニング・ジョー」のインタビューで、「米政府に対する反乱の扇動は明らかに犯罪行為だ」と述べ、ニューヨーク市はこの行為を理由にトランプ・オーガニゼーションとの契約をすべて解消すると明らかにした。

トランプ・オーガニゼーションはトランプ一族が所有する数百の企業で構成され、ニューヨーク市からはセントラルパークの2つのスケートリンクやカルーセル(メリーゴーランド)、ブロンクスのゴルフコースの運営を請け負っている。

財務資料によると、これらの契約によってトランプ・オーガニゼーションは昨年およそ1700万ドル(約17億7000万円)の収入があった。市によれば契約の解除には1カ月ほどかかる見通し。

契約が解消される事業には、トランプがニューヨークで不動産開発業者として認知度を高める途上に始めた、自身にとって最も古い部類の事業も含まれる。

トランプは襲撃に対する責任をいっさい否定しているが、各方面から激しい反発に遭っている。

少なくとも2011年からトランプと取引があったシグネチャー・バンクは、トランプの銀行口座を閉鎖するとともに、大統領の辞任を要求。全米プロゴルフ協会は、2022年の全米プロゴルフ選手権をニュージャージー州にあるトランプのゴルフ場で開催する計画の中止を発表した。

ツイッター、フェイスブック、ユーチューブといった主要SNSは軒並みトランプのアカウントを停止もしくは禁止。アマゾンやベストバイ、ディズニーを含む主要企業は、大統領選の結果を議会で覆そうとしたトランプの策動を支持した共和党議員への政治献金を停止している。

編集=江戸伸禎

ForbesBrandVoice

人気記事