「自分が作り手になるとやっぱり言われるんですよ、『売りやすい商材を』とか。でもそれがどんなデザインなのか、自分はわかんない。それに、そうすると、どのブランドも一緒になってしまうと思う。だからこそ、さっき言ったように自分にしかできない価値が大切」
同じ時代に異なるフィールドを全力で駆け抜けてきた2人は、常に「人は何を求めているのか」を考え、そこから自分自身が果たすべき役割を見出している。だからこそ、時代の変化を敏感に捉えることができる。そしてそこに、自分の感性を柔軟に重ね合わせていくことができるのではないか。
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最後に、今後2人で挑戦してみたいことは?と聞くと「写真集出すのとか面白いかもね」と盛り上がる。そして渡辺は稲木とのいまの関係性について、こう語った。
「それぞれのジャンルでお互いちゃんと進んでるのがめちゃくちゃ気持ちいいですね。まあ人生でそんなに出会えない人だと思います。います? 自分も相手もうまくいってて、嫉妬もせずに応援できる友達って。これってめっちゃラッキーだと思う」
渡辺は「ジョージは時代の流れをつかむのがすごく早い」と語り、稲木は「直美は向上心のレベルがめっちゃ高い。自分が目標を絶対に達成するのはわかっているから、彼女は達成したら終わりじゃなくて、その先のことまで考えてる」と評する。
「アメリカに渡る時もいろいろ言われたんです。仕事あるの?とか、アメリカでの生活に不安は?とか。でも私は仕事がきて当たり前と思っちゃうんですよ。だってここまで努力してきたんだから。私はただ、みんなの期待に120%で応える仕事をできるかという不安しかなかった。何もしなければ当たり前ですけど、何もこないですよ。でもこっちから仕掛けるだけ仕掛けてやったらそりゃくる」と渡辺は語る。
「と言っても、2人とも石橋叩いて渡るタイプなんですけどね!『突っ走っちゃってんな、あの2人』と思われるかもしれないですけど、自分の感覚を信じながら、めちゃくちゃ自分の頭で考えて走らなきゃだめ。ちっちゃい夢なら一人で叶えられるけど、大っきい夢を叶えるためには人の協力が必要なので、仲間に助けてもらいながらね」
絶えず「大きな夢」を追い続けるお互いの存在が、2人の挑戦を支えているのかもしれない。
今後の挑戦から目が離せない
*渡辺直美x稲木ジョージ特別対談はこちら
(前編:コロナ禍に起きたインフルエンサーの変化って?)
(後編:未来にインフルエンサーは必要か?)