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ジョージと直美が「これから挑戦したいこと」

ニューヨークから世界へ羽ばたこうとする日本発の2人がいる。稲木ジョージと渡辺直美だ。

2014年に渡米し、デジタルPRコンサルタントを経てミラモアジュエリーCEO&ブランドビジョニアである稲木と、2019年からニューヨークにも活動の幅を広げ、エンタメのトップを目指すべく渡米した、お笑い芸人の渡辺。両者は全く異なる分野で活躍するが、お互いを「人生でなかなか出会えない人」と語る同い年の仲良しコンビだ。

「大好きです!いつかビヨンセ対決しましょう!」そんなメッセージと共に稲木がプレゼントを贈ったのが10年前。それから稲木が渡米する直前から、2人は仲を深めるようになる。

当時はまだ世界を舞台にして何者でもなかったジョージと直美。現在では一流と言われるまでにキャリアを築いた。

そして今年、稲木は自身のジュエリーブランド設立2周年を迎え、渡辺はニューヨークと日本を行き来する生活の2年目に突入する。挑戦し続ける者同士、唯一無二の関係を築く2人が「これから」について語った──。


お金が大事だとわかるからこそ、揺らがないものを


最近は「価値」をつくることに興味をもつようになったと、稲木は語る。

「自分は貧しいことも、comfortableなライフスタイルも経験した。その上で自分のブランドをやってみて、お金ももちろん大事なんだけど、ジョージじゃなきゃできないこと、ジョージじゃなきゃ生み出せない価値を生み出すことが大事だと思うようになりました。より本質的なものを意識するようになりましたね」

家庭環境は貧しかった。時給680円から始まったアルバイト代を必死に貯めて上京し、「世界中で活躍する人材になる」という思いひとつでここまで叩き上げてきた。貧しかった幼少期から、億単位の大金を稼ぐ友人に囲まれる生活まで、彼を取り巻く「お金」の両極端の状況を味わったからこそ、お金に関係ない、自分にしか生み出せない揺るぎない価値について考えるようになった。

「自分のブランドのミラモアでは、従業員がフェアな給料がもらえたりとか、職人さんの仕事が途絶えないようにするだとか、そういうブランド組織にしたい。本来ならばこちらが感謝するべきなのに、お客様から『ミラモアを作ってくれてありがとう』と逆に言っていただくのがなによりも嬉しいです。これからもそういうブランドでありたい」

彼のブランドでは実際に日本の伝統技法である金継ぎを生かしたコレクションなどを発表している。日本の職人を支援をすることはブランドの目的の1つだ。

ビジネスに関わる全ての人を満たすようなシステムが、稲木が求める自分らしい価値なのかもしれない。

聞き手=Ryoseon Bae(Forbes JAPANオフィシャルコラムニスト) 文=河村優 写真=Christian Tartarello

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