ライフスタイル

2021.01.17 18:00

ザ・リッツ・カールトン日光 人と自然に癒される「冬旅」へ

ザ・リッツ・カールトン日光

1200年の歴史を持つ堂内には、冬の静けさが満たされ、炎が巻き上がる。日光山輪王寺別院の、立木観音。密教のしきたりに則った護摩供養は、不動明王の炎の力を借りて、疫病や邪気を追い払うという。立木観音の隣にホテルがあるという縁もあり、ザ・リッツ・カールトン日光の宿泊者のみが、間近でお焚き上げを見ることができる。

ご住職に今しがた写仏した紙を手渡しながら「2021年が良い年になりますように」と思いを込めた。

考えてみれば、日光を訪れたのは修学旅行以来だろうか。振り返るといつもと違う一年、在宅勤務でずっと家族と一緒にいたようで、日々変わる状況に追われて、なかなか向き合う時間がなかったような気がする。家族で出かけることも減って、家で時間を持て余している子どもたちとも、1年の締めくくりに思い出を作りたい。東京から車で2時間半という距離も、週末の旅行にぴったりだ。

そんな思いで訪れた、ザ・リッツ・カールトン日光の滞在を紹介したい。

別荘に来たような寛ぎの中で


到着すると、木目を基調とした、天井が高く明るいロビーに迎えられる。広々とした空間にゆったりとした間隔でソファが置かれ、十分子どもが駆け回れる広い庭が見渡せる。



荷物を預けて、渡り廊下でつながっているレストラン、レークハウスへ。地元食材を使ったサラダやピザ、地元名産の「日光HIMITSU豚」を使ったローストなど、シンプルでありながらも素材に拘った料理が楽しめる。

中禅寺湖畔を見渡すソファ席は、小さな子ども連れにも嬉しい。席数が多過ぎないのも、別荘に来たような寛ぎが感じられる。



眺めの良い2階席を利用したが、薪を使った暖炉があり、ドアを開けるとすぐ庭につながっている1階席もいい。イタリア製のコーヒーマシンが置かれたカウンターの横には、手軽につまめるラップサンドなどのテイクアウトもあり、天気の良い日は、ロゴ入りの洒落た紙カップに入ったテイクアウト用コーヒーと共に屋外で楽しむのも良さそうだ。

ゆっくりとランチを取ると、もうチェックインの時間。中禅寺湖ビューの部屋に入ると、目の前の湖水の静謐な青と午後の柔らかな日差しが心を優しく包み込む。57平米あるというだけあって、さすがに広い。室内が明るい木目調で統一されているからか、自然の中に溶け込んでいくような感覚を覚える。
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文=仲山今日子

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