ビジネス

2021.01.15

次なる植物由来代替食品のターゲットは「エビ」

BURCU ATALAY TANKUT/Getty Images


ニュー・ウェーブ・フーズは新たに調達した資金で、生産量を増やし、同社ブランドの製品を使ったメニューをカフェテリアやレストランで展開していく予定だ。インポッシブル・フーズが2019年4月、バーガーキングと提携して「インポッシブル・ワッパー」を販売したことを思い出してほしい。ニュー・ウェーブ・フーズによると、エビの80%は外食業界で消費されるというので、最初の一手としては賢いやり方だ(いまのところ同社は、食料品店やオンラインでの製品販売は考えていない)。さらに同社は、代替エビをベースにした、ソース付きとパン粉付きの製品を開発中だ。

植物由来食品の売上全体を見ると、代替シーフードが占める割合は今でもごく小さい。非営利団体「グッド・フード・インスティチュート」によると、米国における代替シーフードの年間総売上はわずか1000万ドル。これに対して、代替肉の売上は何十億ドルにも上る。

植物由来食品を求める声は高まっており、新型コロナウイルス感染症(COVID-19)のパンデミック中には爆発的な人気となった。植物由来食品を試してみたいという消費者の傾向が続いており、その人気は代替シーフードにも拡大していくだろう。ニュー・ウェーブ・フーズはこうした大きなトレンドに期待をかけており、エビ以外の甲殻類の代替食品にも手を広げていきたい考えだ。

調達ラウンドを主導したニュー・エンタープライズ・アソシエーツのゼネラルパートナーで、その一環としてニュー・ウェーブ・フーズの取締役会に加わることになるライザ・ランズマン(Liza Landsman)は、「昔に戻ることはできないものがある」と話す。「消費者が週に6回も夕食にステーキを食べる時代に突然戻ることはないと私は思う」

翻訳=遠藤康子/ガリレオ

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