Tasos Katopodis/Getty Images

ドナルド・トランプ米大統領の支持者が連邦議会議事堂に乱入し、5人の死者が出た事件について、ファーストレディのメラニア・トランプが1月11日、ホワイトハウスのウェブサイトに投稿した文書の中でコメントした。

夫人は夫の大統領が扇動した暴力自体を非難した一方で、暴動を引き起こしたのが誰かを認める発言はしていない。また、この混乱を巡って自らを嘲笑した批評家たちの発言を厳しく批判している。

批評家たちは、議事堂での暴動に対して何の行動も起こさなかったことについて夫人を揶揄(やゆ)。「テロリストたちが議事堂に押し寄せたとき、彼女はホワイトハウス(のファーストレディの執務室があるイーストウィングで)じゅうたんの写真を撮影していたそうだ」などと述べていた。

また、メラニア夫人は投稿の中で、連邦議会で起きたことに「失望し、落胆している」とコメント。議事堂で死亡した5人と、事件の発生を理由に1月9日に自殺した議会警察の警官の「家族のために祈っている」とつづっている。

そのほか夫人は文章の中で、「もちろん、私は間違いなく、議会議事堂での暴力行為を非難します」「暴力は決して受け入れられるものではありません」と主張した。

一方、メラニア夫人はこの文章を公開する機会を利用し、自身を批判する人たちを非難。彼らは悲劇的な事件の発生に関連付けて、自らに関する「みだらなうわさを流そうとしたり、根拠に基づかない個人攻撃を行ったり、誤解を招くような批判的の言葉を広めようとした」と指摘。それは「恥ずべきことだ」と訴えた。

昨年10月にも同じホワイトハウスのウェブサイトを通じてかつての友人を非難した夫人は、そのときと同様、自らを批判するのは「関係者のようにみせかけようとする、何らかの思惑を持った人たちだ」と発言している。

大統領はほぼ沈黙


暴力行為を扇動したとして弾劾される可能性があるトランプ大統領は事件後、「今はただ、私たちの国と市民を癒す時だ」「私的利益のために使われるべき時ではない」と述べており、メラニア夫人も投稿の中で、それと同じような言葉を繰り返している。

夫人は人々に団結を呼び掛け、「決して肌の色に基づいて憶測したり、政治的イデオロギーの違いを攻撃や敵意の理由にしたりしてはならない」「私たちはお互いに耳を傾け、私たちを一致団結させるものを重視し、私たちを分断するものを乗り越えなくてはならない」と語った。

無分別に自らの支持者たちをあおり、議事堂まで行進するよう呼び掛けたトランプ大統領は、その群衆が議事堂に乱入した後、沈黙を保つ態度が目立っている。事件後に発表した声明は、「選挙に不正があった」とするこれまでの根拠のない主張や陰謀説ではなく、形式的に暴力を非難する内容に変わった。

トランプは暴力を扇動したことで広く批判されており、すでに弾劾訴追の決議案が議会下院に提出されている。また、合衆国憲法修正25条が発動されれば、免職される可能性もある。

編集=木内涼子

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