米議会乱入の暴徒は「テロリスト」 旅客機搭乗禁止を求める声

Photo by Ricky Carioti/The Washington Post via Getty Images


また現時点でも、米議会に侵入した暴徒を国内テロリストとして搭乗禁止リストに載せる上で根本的な障壁がある。「愛国者法」の第802節では国内テロが定義されているが、それだけでは起訴や刑罰を科すことが可能な犯罪行為には相当しない。つまり、現在の連邦法では国内テロ犯罪は存在しないのだ。

これにより、米議会に乱入した暴徒らはテロリストとは認定されず、そのほかの罪で訴追されている。バイソンの角を身に付けた姿が話題を呼んだアリゾナ州在住の男は、不法侵入や治安びん乱行為の罪で訴追された。また、所有する車の中から火炎瓶11本が見つかったアラバマ州在住の男は、未登録の銃器所持や許可なしの拳銃所持の罪で訴追された。

これが次期政権下で変わることはほぼ間違いない。バイデンは7日、暴徒について「抗議者とは呼ぶな。彼らは暴徒であり、反乱者であり、国内テロリストだ」と断言した。

バイデンは以前、国内テロを取り締まる法律の成立を優先させる意向を表明していたほか、顧問らからは、特定のイデオロギーに基づき行動する暴力的な過激派への対策を指揮する役職をホワイトハウス内に新設するよう促されてきた。

ただグッドウィンはそれまでの当面の措置として、「TSAではもちろん、ノー・フライ・リストに関するFBIの要請や議会の権限付与に応じる用意が常にある」と説明した。

編集=遠藤宗生

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