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Photo by Ricky Carioti/The Washington Post via Getty Images

先週、米連邦議会議事堂に突入した暴徒らは、米政府によって旅客機への搭乗を禁止される可能性があるが、それはジョー・バイデンの大統領就任後になりそうだ。

下院国土安全保障委員会の委員長を務める民主党のベニー・トンプソン下院議員(ミシシッピ州選出)は事件翌日の7日、運輸保安局(TSA)と連邦捜査局(FBI)に対し、議会に乱入した人々は国内テロの容疑者だとして、旅客機への搭乗を禁止する「ノー・フライ・リスト」に追加するよう要請した。

リストに名前が載った人は、米国内に離着陸する国内・国際便や、米国の上空を通過する便に搭乗できなくなる。FBIによると、対象となるのは「テロ活動への関与が知られていたり、合理的な疑いが持たれていたりする」人々だ。トンプソンは、同リストに議事堂への侵入者として特定されている人すべてを含めるべきだと主張。「この不法侵入により議員や職員の安全が脅かされ、米国が攻撃された」と指摘した。

リストはその詳細が不明であることで有名だが、これまでは国内ではなく海外のテロリストが対象とされてきた。ダイアン・ファインスタイン上院議員による2016年の発表では、リストに記載された約8万1000人のうち米国人は1000人のみで、全体の1%にも満たない。

米政府は近年、国内テロを国家に対する主な脅威とみなすようになった。国土安全保障省は3カ月前に発表した年次報告書「国土脅威評価(Homeland Threat Assessment)」で、暴力的な白人至上主義は「米国内で最も根強く致命的な脅威だ」と警鐘を鳴らした。

TSAは、これに合わせてリストの対象者も変わったかどうかについては公表を避けている。TSAのジャネル・グッドウィン報道官は電子メールで「TSAでは安全上の理由から詳細について言及できず、言えるのは常に複数層のセキュリティーを導入しているということのみだ」と述べた。

搭乗禁止リストに国内テロリストを載せることは、むしろ今後難しくなるかもしれない。共和党のジャスティン・アマッシュ下院議員(ミシガン州選出)が2019年に法案を提出した「No Fly for Terrorists Act(テロリスト搭乗禁止法)」では、国土安全保障省が米国の市民や合法居住者の旅客機搭乗を禁止できるのは「連邦法のテロ犯罪で有罪判決を受けている」人のみと定められた。これは、テロ関与が「知られていたり、合理的な疑いが持たれていたりする」だけで搭乗を禁止できるとする現在のFBIの基準よりもはるかに厳しいものだ。

編集=遠藤宗生

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