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2021.01.15

健康経営が20年先の未来を左右する──emphealが取り組む人生100年時代への施策とは

empheal代表取締役社長 西口孝広

超高齢化社会を迎えた日本。医療の発達で寿命は延び、人生100年時代に突入しているが、その一方で日本人の多くが最後の10年間を健康体では過ごせないという。病と闘い続ける老後は、本人への苦痛だけでなく、日本の医療保険制度にも打撃を与える。

この社会課題解決に向けて立ち上がったのがempheal(エンフィール)代表取締役社長・西口孝広だ。その解決の鍵は、企業がもっていると指摘した。

「日本の平均寿命は約80歳と伸びたのですが、健康寿命は70歳程度に留まってしまっています。これは、最後の10年を何らかの健康上の課題を抱えながら過ごすということであり、もし自分自身がそうなるのだとしたら、誰でもショッキングなことだと思いませんか?」

 そう警鐘を鳴らすのは、「健康経営にカスタマーサクセスを」のコンセプトのもと、医療と企業の懸け橋となることを目指すemphealの代表取締役社長・西口孝広だ。

「いま、日本に何が起こっているのか。医療はタダ同然という感覚で、人々はこれといった予防活動をせずに、不摂生や病気の初期症状を軽視したあげく生活習慣病などを抱えることになり、10〜20年の長期にわたり治療し続けているのです。

しかし、そういう病気を抱えてしまった方々の多くは、働きざかりの年代において仕事や家庭を重視する一方で、自身の健康に対する意識・啓発を軽んじてしまっただけなのです。このように健康に対する優先順位が下がってしまうのは、健康に対する知識及びリテラシーが不足していることが、大きな要因だと考えます。

だとしたら、健康・医療知識やリテラシーをあまねく人々に伝えて予防を促進したい。誰もが健やかに人生を歩み、生き生きと働ける世の中にするために、人々の健康・医療に対する考えを変革したい、そう強く思ったのです」

西口の情熱の原点には、ふたつの"病気"との対峙があったという。

「私がNTTドコモに入社して最初に指導してくれたひとつ上のとても優しい先輩社員がいました。その先輩は、幾度目かのがんの再発により命を落としました。当時の私は医療に対する知識もありませんでしたから、お守りを買ってくるぐらいしかできませんでした。その先輩が、二度目の再発のときに、病院・治療の選択に自信がもてないことを何気なく言っていたことを、いまでも覚えています。当時、何かサポートができたらと、本当に悔しく思いました」

そしてもうひとつの対峙は、彼自身の父親である。働けるところまで働きたいと願い、ひとりで寿司店を切り盛りしていた父親の突然の脳出血。健康というものに対する自分の知識不足から、脳出血を発症するまで、何もアドバイスできなかったことがとても後悔だという。

「高血圧だということは、本人も自覚していました。しかし、まさかこんなことになるなんて、父自身、まったく想像もできてなかったと思います。私も知識がなく、何のアドバイスもできなかった。後遺症で右半身が麻痺し、寿司が握れない体になって店を閉めることになったときの父の後ろ姿が、いまも忘れられません」

二度と仕事で立つことができないカウンターを前にして父親は、「こんなはずではなかった」とむせび泣いていたという。

「突然の病に"なんで自分が"とショックを受ける。それも予防医療や生活習慣に対しての知識があれば、防げたかもしれないのです。健康・医療知識をあまねく普及させることで、助かる命があるかもしれない。介護が必要な状況にならずにすんだかもしれない。先輩と父の病気に向き合い、社会課題解決のために尽力したいと強く思ったのです」

西口がたどり着いた答えが、「健康経営」の普及だった。その思いが2019年設立のemphealへとつながったという。

病気を予防するリテラシーをもつことで、もっと生き生きと働ける


病気にならない体づくりのサポート、健康習慣を実践する人を増やすことができれば、将来病に苦しむ患者数は減らせるはずだ。しかし健康が大切だというメッセージは、健康な人には響かない。"茹でガエル"のように、将来に大きなリスクを抱えている人も、現在に支障がなければ気が付きもしない重い現実。個人の啓発には限界があると西口は感じていた。その突破口となったのが、企業の健康経営だったという。

「人は人生の多くの時間を仕事に費やします。企業が健康経営に乗り出せば、そこに在籍する多くの社員にアプローチできるのです。聞く耳をもたなかった人にも、会社の施策ならば、健康知識や習慣を半ば強制的にでも与えられます。この方策こそが日本人の健康寿命を伸ばす、遠回りのようで近道ではないかと考えたのです」

世の中にはすでに健康経営を打ち出し、『健康経営優良法人』の認証を取った企業も数多くある。しかしその企業の中には、優良法人の認定をとることが目的になっていて、実態には足りていない、真の健康経営になっていないこともあると西口は言う。

最善の医療を提供するための「M3 Patient Support Program」


健康経営のためにemphealが注力する強力なサービスのひとつに「M3 Patient Support Program」というものがある。これは最適な医療を選択するためのサポート業務である。

「例えば花粉症になり、忙しいので近所のドラッグストアで薬を手に入れたが、効果を感じられない。それだけでなく副作用から眠気を引き起こす。これが最適な医療選択の正反対、つまり不適切な医療選択です。一方、最適な医療選択は現役の医療従事者が話を聞いて、患者の症状に合った最適な専門医を紹介したり、悩める患者の知恵袋となること。それがM3 Patient Support Program(以下、MPSP)です。

適切なタイミングで適切な医療の提案を受けることができれば、時間も費用も最小限で、かつ最大の治療効果を得ることにつながり、ひいては助かる命も増えます。近年医療はより複雑化しています。細分化された専門分野において、自分の症例にぴったりな専門医を、一般の人が探し当てるのは非常に難しい。もちろん、私も例外ではありません。そんなときにドクターの見地をフル活用し、自分の症状に合った適切な医療を見つけ出すことがMPSPなら可能なのです。これが最適の医療を受けるための最善策です」

さらに健康リテラシーの向上・普及のために、フリー転身後に悪性リンパ腫を発症したアナウンサー・笠井信輔とのコラボレーションによる医療教育も行っているという。

「がんをテーマにした健康・医療教育動画を制作し、NTTドコモの社員に対し、人事部から観るように周知してもらいました。価値のある健康・医療教育であると自信がありました。すると約10年来、連絡をとってなかった大先輩から連絡がありました。“ところで病気の講座、メッチャえーな。何回も催促のメールが飛んでくるから最初は面倒くさいなあと思ってたけど、リアルな感じと知らんかったことが知れてとてもよかった。最後まで見たけど、また続きがあるかな?”そう言ってくれたのです。これこそ私が健康経営で思い描いていたビジョン、最初はイヤイヤでもいいけど、やってみたら良かったという、健康に対するパラダイムシフトを起こせた瞬間そのものでした。これで、私は自分の描いた道が間違っていないと強く確信しました」

人生100年時代に企業ができること


西口は純粋に人の健康を願い続けている。理想とするヘルスケアサービスのまとめ役=プラットフォームには、必ずしも自社のサービスがある必要はないとさえ言い切る。

「自社のサービスでなければ、という考えはないのです。もっといいサービスを他社が開発しているのなら、どんな人にでも力を借りたいし、頭を下げたっていい。そうやって、人々の健康に役立ちたい。私たちは最適な医療選択を支援しつつ、健康レベルを維持向上させることに寄与する役割を担っていきたいのです」

人生100年時代に突入した日本社会では、60歳で定年しても40年という長い第二・第三の人生が待っているし、それを元気に楽しんで謳歌していくことが、誰にとっても理想。従業員に対して、企業は社員一人ひとりの、そんな余生に対しても想像力を巡らせ健康に対する取り組みを実施していくべきと西口は続ける。

「定年退職を迎えた社員に、これからも健康であるという最高のプレゼントとともに送り出し、“この会社に勤めてよかった”と思ってもらえること。サスティナビリティを重視する社会、未来を担うこれからの企業にとっては必須の項目になるのではないでしょうか。

そして、さらには、このような会社の施策が、そのまま親から子へと伝わっていってほしいですね。“このエクササイズを会社でやってよかったから、一緒にどうだ”というふうに健康習慣が親子で継承されていったら、最高ですね。その子どもが大人になるころには、こうした健康習慣そのものが当たり前の世の中になっているかもしれません。それが私たちの到達点ですね。20年後の現役世代の当たり前をつくることができれば、健康や医療のリテラシーを国レベルで変革できるのだと思います」





西口孝広(にしぐち・たかひろ)◎1976年、大阪府生まれ。99年、NTTドコモに入社し、通信・経営企画を経験した後、NTTドコモ新規事業の一環として医療・ヘルスケア分野の事業開発を担当。2019年、emphealの設立に携わり、現在に至る。

▶empheal

Promoted by empheal │ Text by Ryoichi Shimizu │ photographs by Takao Ota │ edit by Yasumasa Akashi

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