ビジネス

2021.01.14

バルクオム、目指すはメンズスキンケア「世界シェアNo.1」


伊東:起業家・野口さんの特徴は「常に大胆なチャレンジをし続ける」ところ。広告投資もそうですが、怯んでしまうチャレンジに大胆に突っ込める。一年に1~2個大きな意思決定をされますが、直近では木村拓哉さんのCMが印象に残っていますね。

野口:これまでも大きな意思決定はいくつかしています。反響が大きかったのは、グローバルアンバサダーに、サッカー仏代表のキリアン・エムバペ選手を起用したこと。ただ今回、初めて僕以外の、しかも役員でもないメンバーが大きな提案をくれて、いろいろな角度で検証するとチャレンジの価値はあるな、と思い直して、実行しました。メンバーには「やっぱりやりましょう」と謝りました。

伊東:スタートアップで木村拓哉さんをCM起用するのは初めての試みだと思いますが、バルクオムでは実施してみないとわからないチャレンジを積極的に実施していく文化がある。「そこまで覚悟があるならやってみましょう」「強気に攻めましょう」となり、そして結果的に今回の施策も成功したので、近くで見ていてもすごいなと思います。

野口:今後については、ビジョンのままですが、「メンズスキンケアブランド世界シェアNo.1」を目指します。売り上げで圧倒的No.1にしたい。2030年時点で、スキンケアブランドとして売り上げ数百億円という目標があり、いいプロダクトもどんどんつくりたい。それ以外に普段あまり言うことがないんです。「世界一を取ろうよ」と毎日多くの人に言っている感じですね。


いとう・しゅん◎ニッセイ・キャピタル・シニアキャピタリスト。慶應義塾大学大学院修了後、フューチャーベンチャーキャピタルを経て、2016年1月、ニッセイ・キャピタルに入社。主な投資先は、Cake.jp、GRCS、Waqoo、未公表の投資先数社。

のぐち・たくや◎バルクオム代表取締役CEO。慶應義塾大学環境情報学部中退。ITベンチャー等、複数の企業を立ち上げ、2013年TSUMO・JPにてBULK HOMME(バルクオム)事業部を発足。2017年、組織再編を経て、バルクオムを設立。

文=山本智之 写真=平岩 享

この記事は 「Forbes JAPAN No.077 2021年1月号(2020/11/25発売)」に掲載されています。 定期購読はこちら >>

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