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Sean Gallup/Getty Images

今から2年足らず前に、中国のファーウェイは世界で最も売れているスマホメーカーとなった。しかし、同社が世界のトップに立った期間はわずか2カ月程度で、サムスンに首位の座を奪われていた。

ファーウェイ幹部はかつて筆者の取材に「1位になるのは簡単で、他にもっと重要なことがある」と語っていた。しかし、調査企業トレンドフォースが1月5日に発表したレポートで、2020年の製造台数ベースのランキングで、世界3位につけていたファーウェイは、2021年に世界7位に転落する見通しとされた。

背景には2つの要因が挙げられる。ファーウェイの急落を招く最大の要因は、米国政府による制裁措置であり、同社はグーグルなどの米国企業との取引が禁止され、その他のサードパーティ企業もファーウェイへの部品の納入を禁止される。

台湾のTSMCは9月にファーウェイ向けのKirin 9000チップの生産を停止しており、在庫がなくなると、ファーウェイはチップの不足に直面することになる。米国政府の制裁は、もともとファーウェイを米国の5Gインフラから追放するためのものだったが、この制裁は同社のスマホ事業にも壊滅的な影響を与えている。

そして、もう一つのファーウェイの急落を招いた要因が、同社がサブブランドのHonorを売却したことだ。Honorは、手頃な価格で質の高いハードウェアを実現していた。ファーウェイと別会社になったHonorは、米国政府の制裁を回避し、クアルコム製の5Gチップを搭載した端末を5月か6月には発売する予定だ。

しかし、Honorの売却によりファーウェイの製造台数は大きく減少することになる。

その結果、2020年に1億7000万台だったファーウェイのスマホの製造台数は今年、4500万台まで縮小するとトレンドフォースは予測している。

トレンドフォースは2021年の製造台数ベースのランキングの1位がサムスンで、2位がアップル、3位がシャオミと予測している。ファーウェイは、OPPOやVivo、Transsion(伝音科技)らに続いて、7位に入る見通しとされている。

ファーウェイは、現在もなお中国では巨大なシェアを誇っており、これで終わりという訳ではないだろう。しかし、同社の苦境は明らかであり、この事態から抜け出すためには、米国のジョー・バイデン次期大統領が、制裁を緩和することを願うしかない。

そして、ファーウェイの競合企業らは今、可能な限り多くのシェアを同社から奪おうとしている。

編集=上田裕資

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