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国際モータージャーナリスト「ライオンのひと吠え」

2016年マツダ・ロードスターはworld car of the Yearに輝いた/photo by Bryan Thomas(Getty images)

日本車は過去に、世界で素晴らしい記録を残しているが、それほど目立たない記録として多くの読者は忘れかけているんじゃないか…と思って、2021年の最初のコラムではそれを思い出してもらいたい。そして、日本のクルマの栄光を振り返ると同時に、この国のこれからの自動車業界の進展を予測しておこう。

皆さんは、1988-91年の間、マクラーレンホンダがF1選手権に4優勝、WRCでは、スバルが3回、三菱が4回チャンピオンを獲得、パリーダカール・ラリーでは2001-07年まで三菱が7連勝、2018年からのルマンではトヨタが3連勝、佐藤琢磨選手がインディ500に2回優勝、2輪のMotoGP選手権では、ホンダが2013年から6連勝したりしていることを、覚えてはいるだろうけど、果たして、世界に誇れる日本の他の記録は知っているだろうか?

例えば、2010年に、米国ユタ州ボンネビルでの陸上最高速チャレンジに挑んだスズキ・キザシが328 km/hを出し、ルーフ付きターボ車のクラスで新記録を達成した。キザシはこれだけのスピードを出すために、通常の2.4Lエンジンに大型ターボを装着して、なんと188psから507psにパワーアップ。300km/h以上の負担に耐えられる専用タイヤや専用エアロパーツをつけて記録を出したわけだ。

また、1990-91年に、オーストラリアの最速耐久レース「バサースト1000km」に、日産スカイラインGT-Rが参戦。その600psと4WDのトラクションを生かして、ライバルを抑え2連勝を飾った。

Bathurst 1991
photo by Fairfax Media Archives (Getty images)

ところが、GT-Rの圧倒的な戦闘力のおかげで現地生産の人気者であるフォードとGMホルデン製のマシンが勝てなくなったので、レースオーガナイザーがターボ車の出場ができなくして、GT-Rを追い出してしまった。それほど脅威だったわけ。

ところでトヨタが最近、ルマン24時間レースで何回か勝利を飾っているけど、1991年にマツダ787Bという4ローター付きのロータリー車が日本車として初のルマン優勝を達成したことは、覚えているだろうか。

また2016年には、マツダ・ロードスターが世界の最優秀車賞「ワールド・カー・オブ・ザ・イヤー賞」をゲットし、同時にワールドカーの「デザイン賞」も獲得した。

実は、マツダは日本のどのカーメーカーよりも多くのデザイン賞を獲得している。2015年、パリの国際自動車フェスで「世界一美しいコンセプトカー賞」を獲得。2019年にはマツダ3が有名なレッドドット賞を獲得しているし、2020年にはマツダ3で再度ワールドカーのデザイン賞をとった。日本でもマツダのスタイリングが高く評価されており、昨年は、マツダMX-30が日本カーオブザイヤーの「デザイン賞」を受賞している。

一方、スピードを競い合う競技にも、日本車はかなりエントリーしている。1998年に、米国にてスバル・レガシィが270 km/hを出して「ワゴンの世界最高速記録」を獲得したし 、2016年にホンダS660をベースに作られた「Sドリーム」がまた米国ボンネビルにて、421 km/hを出し、新記録を達成!

また、JDパワー顧客満足度調査や信頼性を図るコンシューマー・レポートのトップ10には、トヨタとレクサスの車両がその半分を占めていた。

文=ピーター ライオン

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