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個人賞を受賞したジャック・ドーシー / shutterstock

2020年は、フィンテック業界にとって激動の1年となった。新型コロナウイルスのパンデミックは、経済に巨大なダメージを及ぼしたが、米政府による現金給付が消費者の銀行口座に振り込まれ、あらゆる買い物がEコマースで行われるようになると、ファイナンスアプリや決済サービスを提供する一部の企業の評価額は急拡大した。

デジタル銀行の「Chime」の評価額はこの半年間で3倍に高まり、9月には145億ドルに達した。

フォーブスが今年、新たに立ち上げた「フィンテック・アワード(Fintech Awards)」は、この1年間で最も傑出した成果をあげ、今後も社会に影響を与え続けることが期待されるフィンテック関連の企業や経営者たちを選出するものだ。

下記に2020年度の受賞企業と個人を掲載する。

最優秀プロダクト:Chime


Chimeは、低所得者層と中間層に特化し、彼らのニーズを正確に把握することで、2020年に急成長を遂げた。昨年3月時点での同社の評価額は60億ドルだった。

4月にChimeは50万人以上の顧客に米政府による現金給付を先払いし、1日当たりの新規ユーザー登録数が過去最高を記録した。それから2ヶ月後、同社は預金額に応じてクレジット限度額が設定されるセキュアード・クレジットカードの提供を開始し、既に100万人以上に発行している。

Chimeの現在の評価額は約150億ドル(約1兆5400億円)で、CEOのChris Britt はビリオネアとなった。

最優秀ニューカマー:HMBradley


ロサンゼルスに本拠を置くスタートアップ「HMBradley」は、2019年後半にサービスをローンチした。ユーザーは、給与の15%を貯蓄すると年間2%の利息を受け取ることができる。さらに、給与の20%を貯蓄すると金利は3%になるといった具合に、貯蓄率に応じて利息が変動する仕組みだ。

金利が急落する中でも同社は利息を維持しており、設立からわずか1年で顧客からの預かり金額は1億ドルを突破している。2020年にクレジットカードの発行を開始した同社CEOのZach Bruhnkeは、次は自動車ローンと住宅ローンの提供を計画しているという。

最優秀イノベーション賞:Affirm


Affirmは、従来のリボ払いに代わる後払いを普及させ、ミレニアル世代の決済方法に変革をもたらした。「Affirmは、伝統的なクレジットカード会社から市場シェアを奪っている」とフォーブスの審査員であるDan Rosenは話す。

Affirmは、取扱高が2019年の26億ドルから2020年には46億ドルに急増し、間もなくIPOを実施する予定だ。同業のオーストラリアのスタートアップ「Afterpay」とスウェーデンの「Klarna」は、米国での事業規模はAffirmより小さいものの、グローバル展開により評価額はそれぞれ200億ドルと110億ドルに拡大している。

編集=上田裕資

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