しかし、このような見方に異議を唱える4人の若手起業家たちが居る。
今から2年前、ヒロ・ティエンとハンサイ・キャットレット(ともにスタンフォード大学出身)とジョシュ・ホフマン・セン(ハーバード大学出身)、シーヴァ・コジンスキー(ウォートン大学出身)らは、「MBAファンド」と呼ばれるファンドを立ち上げ、彼らの母校でMBAを取得した起業家への支援を開始した。
「イーロン・マスクはMBAを非難したが、彼は現実を理解していない。MBAで優秀な成績を収めた起業家たちは、優れたビジネスモデルを確立している」と、ティエンは話す。
MBAファンドの支援者には、ドアダッシュの共同創業者でコースラベンチャーズのパートナーでもあるエヴァン・ムーアや、Trulia の共同創業者でNFXのパートナーのPete Flintらが居る。同ファンドは、これまで60社以上の企業に220万ドルを投資している。
年に一度、同ファンドはスタンフォード、ハーバード、ウォートンでピッチコンペを開催し、賞金を授与している。昨年のコンペの受賞企業には、12月にセコイア・キャピタルが主導したシリーズBラウンドで4500万ドル(約46億円)を調達したと発表した「Vise.ai」が含まれていた。
「SoFiやドアダッシュ、Skyboxのような企業はすべてスタンフォード大学のMBAコースであるGSBから生まれた。ウォートンからはWarby Parkerが生まれ、ハーバードからはGrabなどが生まれた」とティエンは話す。
「私たちが企業を辞めてビジネススクールに来たとき、同級生の多くは未来のドアダッシュやSoFiを目指していた。しかし、そこで課題となったのが資金へのアクセスだった」と彼は続けた。
「今後もMBA出身の優秀な起業家たちを支援していきたい」とティエンは話した。