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Matthew Horwood/Getty Images

航空データ分析企業シリウムが新たに発表した報告書によれば、航空業界では新型コロナウイルスのパンデミック(世界的大流行)により21年分の成長が消えてしまった。旅客機の乗客数は1年もたたない間に2019年比で67%減少し、1999年の水準まで低下した。

また、昨年は運航フライト数も激減。2020年1月1日から12月20日までの間に世界で運航された定期旅客便は約1680万便で、2019年同時期の約3320万便から49%減少した。国内便は約2150万便から40%減少し、1300万便となった。

2020年に世界で最も運航数が多かった空港はハーツフィールド・ジャクソン・アトランタ国際空港で、到着便の数は24万5000便以上だった。世界で最も多くの便を運航したのはサウスウエスト航空で、合計フライト数は約85万4800便だった。

世界で最も運航便が多かった路線は、韓国のソウルとチェジュ(済州)島の間で、フライトは約7万700便に上った。

報告書によると、コロナの流行により世界の航空業界は大きく縮小し、航空会社40社以上が完全に運航を停止した。

最大の疑問は、航空業界の復活がいつになるかだ。モルガン・スタンレーのリサーチ部門は昨年10月、高い繰り延べ需要などを理由に、楽観的な見通しを示した。北米輸送業界を担当する株式アナリストのラビ・シャンカーは「今後6~12カ月はパンデミックの先行き不透明感からリスクを含むが、過去の傾向からは乗客数がより早く復活し、業界の長期的な見通しがより強気になる可能性が示されている」とした。

他のアナリストらはそこまで強気ではない。シリウムの報告書で、市場調査会社アトモスフィア・リサーチ・グループのヘンリー・ハーテベルト社長は、同社が最近、航空会社43社の役員に対して航空業界がいつ復活すると思うかと尋ねたところ、早くとも2024年という声が多かったと指摘。「役員らは現在の見通しとして、航空業界がコロナ前の2019年の乗客数と収入の水準に戻るまでには、1種類以上のワクチンが一般市民に提供されるようになってから3.1年かかると考えている」としている。

しかしハーテベルトは、業界復活までの時間はワクチンの普及ペースにかかっているとも説明。「6月末までに一般にワクチンが提供されるようになり、できる限り多くの国で十分な人がワクチン接種を受ければ、航空会社の復活は加速するかもしれない」と述べている。

編集=遠藤宗生

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