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英国のAIチップメーカーの「グラフコア(Graphcore)」は、今後の競争の激化に備えるため、シリーズEラウンドで2億2200万ドル(約230億円)を調達したと12月29日に発表した。

グラフコアは、AI(人工知能)をサポートするために設計されたチップの一形態であるインテリジェンス・プロセッシング・ユニット(IPU)に特化した新興の半導体メーカーだ。TechCrunchの報道によると同社は、新たに調達した資金でIPUのアーキテクチャを基盤とするテクノロジーを拡大していくという。

グラフコアはさらに、将来の上場に向けて財務を強化するために資金を使用するという。同社の共同創業者でCEOのNigel Toonは、「我々は急速に事業を拡大するために、有利なポジションにある」と述べている。彼は、今回のシリーズEを「IPO前の最後のラウンドと表現するのは時期尚早かもしれない」と述べつつ、「当社は十分なキャッシュを確保しており、次のステップに進むための準備が出来ている」と話した。

グラフコアのチップは、マイクロソフトやデル、Atosなどのパートナー企業を通じて販売され、金融やヘルスケア、通信などの業界で使用されている。同社の競合のエヌビディアは昨年9月、英国のチップメーカーのアーム(Arm)を400億ドルで買収すると発表していた。Toonによると、グラフコアは他社の買収を計画しておらず、オーガニックな成長を目指しているという。

グラフコアの企業価値は約2年前に15億ドルとされていたが、今回のシリーズEでは25億ドルの評価を受けた。アマゾンやアップル、グーグルなどの大手が自社のチップ製造に本腰を入れる中で、グラフコアは、クラウドや5GへのAIの導入に強みを持っており、今回の資金調達は今後の成長において重要な意味を持つ。

編集=上田裕資

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