ジュヴァディ医師はNPRの取材に、「製薬会社や政府は、どれだけの数の黒人やラテン系の人々が、ワクチンの検証に参加したかを開示していない」と指摘した。

さらに、ヒューストンのヴァロン博士は、「ワクチンの接種を加速させようとしているのが、トランプ大統領であることも、接種を拒否する人が多い理由の一つだ」と述べた。「彼らは、ワクチンが特定の人種に危害を与えるものだと考えている」と博士は話した。

ニューヨーク・タイムズ(NYT)に12月30日に掲載された論説記事で、救急医のベンジャミン・トーマスらは「ワクチンへの拒否は、米国の医療システムが黒人を痛めつけてきた歴史が招いた結果だ」と述べた。彼らは、梅毒の経過を観察するため、政府が1930年代から70年代にかけて実施した黒人男性を被験者とした人体実験の「タスキギー実験」を、その例として挙げた。

米国政府の高官は12月初旬に、「年末までに2000万人のワクチン接種を目指す」と宣言した。しかし、米疾病対策予防センター(CDC)によると12月31日時点で、全米に配布されたワクチンは約1400万人分で、実際に投与を受けた米国人の数は300万人以下に留まっている。

編集=上田裕資

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