2016年に放映されたこのドラマが斬新だったのは、ヒロイン森山みくりが「家事代行」という職業をいかして契約結婚したことだったが、家事代行といえば、昨年ヒットしたドラマ『私の家政夫ナギサさん』でもフォーカスされていた。製薬会社のMRとしてキャリアアップを目指す、家事が大の苦手のヒロイン、メイ(多部未華子)のもとに家事代行サービスの男性スタッフ・ナギサさん(大森南朋)が派遣されるというストーリーだ。
かくのごとく、「家事代行」はすでに時代のトレンドの一つだ。そして、「ナギサさん」のストーリーを地でいくような「男性による家事代行サービス」を提供する企業がある。男性スタッフが自宅を訪問、力仕事を含む家事を引き受けてくれるのだ。
その名も「マッスルベアーズ」。提供元の大手家事代行サービス会社「ベアーズ」取締役副社長、高橋ゆき氏は冒頭の「逃げ恥」で家事監修も務めたという。ベアーズの担当者に話を聞いた。
ニーズに応えるために生まれた男性スタッフの家事代行
家事に関する日本人の傾向として「自分でやらなければ」という意識は強い。欧米など諸外国に比べると、ハウスキーパーやベビーシッターなどのアウトソーシングに抵抗を感じている人は少なくないだろう。しかし、その空気が変わりつつあるのだ。
家事代行サービスを提供するスタッフは女性が多いが、前述のドラマのナギサさんのように、男性による家事代行サービスが国内に存在している。大手家事代行サービス会社ベアーズが運営する「マッスルベアーズ」だ。
ベアーズは1999年創業より、女性スタッフによる家事代行サービスを行ってきた。しかし「高い所の電球交換やホコリ取りのような、ちょっとした力仕事を頼めない?」というリクエストに応えるべく、2005年、男性版家事代行サービス「マッスルベアーズ」を開始する。
男性スタッフは通常のハウスクリーニングサービスも行う。そこへさらに重い家具の運搬など力仕事などを積極的にサポート。ベアーズのスタッフ研修では、マナー、接遇、コミュニケーションなどのトレーニングも行っているため、丁寧な対応にも満足の声が届いているそう。
「マッスルと聞くとムキムキの男性を想像しますが、マッスルなのは『心』、心をこめたサービスで対応します」
(写真提供:ベアーズ)