ビジネス

2020.12.30

ピーター・ティールも出資する「大麻デリバリー」の爆発的成長

Anna Efetova/Getty Images


コロナ収束後も需要は続く見通し


Brooksは、2015年にSavaを設立し、これまでにピーター・ティールが率いるFounders Fundや、大麻スタートアップに特化したVCであるArc View Venturesなどから220万ドルを調達している。Brooksによると、カリフォルニア州全域や他の州に事業を拡大するため、来年初めに新たな資金を調達する予定だという。

大麻販売のトラッキングプラットフォーム「BDSA」の共同創業者であるRoy Binghamによると、大麻販売に占めるデリバリーとカーブサイド・ピックアップ(オンラインで注文した商品を店舗の駐車場で受け取るサービス)の割合は、パンデミック前の20%から今春には40%に急増したという。デリバリーの割合は、直近10ヶ月で微減したが、それでも30%台を維持しているという。

カリフォルニア州に本拠を置く大麻デリバリー「Eaze」は、高まる需要に対応するため、3月以降にドライバーを735名採用した。同社は、サンフランシスコ、ロサンゼルス、サクラメント、サンディエゴで事業を展開している。

大麻とアルコールのデリバリーを手掛けるEコマースプラットフォーム「Drizly」も、11月の販売量は前年対比350%増となった。同社は、事業拡大のためニューヨーク本拠のVCであるAvenirが主導したシリーズCラウンドで5000万ドル(約52億円)を調達した。資金は、展開エリアの拡大やミシガン州とマサチューセッツ州で大麻デリバリーを手掛ける子会社「Lantern」の成長に充当するという。

Drizlyの共同創業で、ヘッジファンド出身のCory Rellasは2013年に同社を設立した。彼はパンデミックによる売上の伸びは一時的なものだと思っていたが、今では感染の収束後も成長が続くと考えているという。
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編集=Forbes JAPAN編集部

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