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2021.01.02 08:00

米国に浸透しつつある韓国風味 2021年の食のトレンドに?


リーは多くの欧米人にとって、ソースとキムチが一緒に提供される韓国風焼肉が韓国料理の「入門食」となったと語る。リーは友人から、焼き肉がとてもおいしかったけれど、他に何を食べればよいか分からないと言われていた。

韓国料理の味の多様性は、フーニ・キムが人気の料理本『My Korea』で語った通りほぼ無限に広がっている。リーは、米国の消費者には韓国料理についてより多くを知る準備ができていると考えている。

リーガこうしたトレンドに気づいた場所は食料品店だ。大手のスーパーでは少し前まで、米国外からのエスニック料理の食材は全て「海外食品エリア」にまとめられ、少しの空間しか与えられていなかった。

しかしリーによると、米国の消費者は近年より多くの品ぞろえを求めていて、海外からの調味料やスナックは店舗の通常セクションに配置されている。

またリーは、これまで長きにわたって米国人の味覚を広げる役割を果たしてきたファーストフードのチェーン店にも関心を寄せている。多くの店舗で、より香辛料の効いた食品が提供されるようになっていることに気づいたのだ。

マクドナルドではスパイシーマックナゲットが提供され、デルタコ(Del Taco)ではチョルーラホットソースを使って味付けしたフライドチキンタコスが売られている。また昨年、ファーストフード分野で空前の人気を博したポパイズ(Popeyes)のフライドチキンサンドイッチでは香辛料が効いたバージョンが提供されている。

リーは、韓国料理の味が韓国レストラン以外でも一般的になるまで長くはかからないだろうと述べた。「フレーバープロファイル(味の特徴)とフュージョンについて人々が考えるようになるにつれ、多くの機会が生まれる」とリー。

韓国風タコスなどの料理はロサンゼルスでは一般的だが、リーによるとKPOPフーズの売り上げが最も堅調な地域は実は米中西部だ。同社のソースは、ウィスコンシン州やミシガン州、ミネソタ州、ノースカロライナ州、サウスカロライナ州で特に人気だ。

リーは、小豆やハニーバターなど、より甘味が強い味にも手を広げることを漠然と考えている。リーによると、KPOPフーズの究極の目標は「アジア系以外の顧客が手を出しやすい」ものになることだ。

翻訳・編集=出田静

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