ビジネス

2021.01.02

米国に浸透しつつある韓国風味 2021年の食のトレンドに?

Getty Images

今年は韓国にとって、少なくとも文化的に見て類を見ない年だった。

韓国映画『パラサイト 半地下の家族』が米アカデミー賞の作品賞を受賞したし、人気K-POPグループBTSは、ビルボード誌のチャートで「Dynamite」と「Life Goes On」の2楽曲で1位を獲得した。また韓国料理も、シェフのフーニ・キムの極上の料理からチェーン店ボンチョン(Bonchon)の手頃な韓国風フライドチキンまで脚光を浴びてきた。

2021年は、韓国風味がさらに主流になる年になりそうだ。韓国料理専門店以外でも、レストランや食料品店で韓国風味の食品を見るようになるだろう。

「KPOPフーズ」にとってこれほどの朗報はないだろう。同社が販売する看板ソースは、カリフォルニア大学ロサンゼルス校アンダーソン経営大学院の2人の学生が、クラウドファンディングサイトのキックスターターを通して2017年4月に発売したものだ。同コンセプトは最初の8時間で1万ドル(約100万円)を調達し、目標としていた4万ドル(約410万円)には1カ月で到達した。

同社の共同創業者であるセオドア・リーは「より手を伸ばしやすい韓国ブランドを立ち上げる機会点があると思った」と述べた。

投資家も確かにそう考えている。リーによると、KPOPフーズは今年、最初のエクイティラウンド(株式発行を伴う資金調達)で100万ドル(約1億円)を調達した。

パンデミックにもかかわらず、ビジネスは好調だ。リーは株式非公開企業である同社の第3四半期の売り上げが約20%成長し、約27万ドル(約2800万円)になったと推定している。第4四半期の売り上げは約32万ドル(約3300万円)ほどになるはずだ。

KPOPフーズの商品は最初アマゾンで販売されていたが、現在では米西海岸の高級スーパーチェーン、ゲルソンズ(Gelson’s)の店舗を含む約500軒の食料品店で購入可能だ。

同社の商品には4つのソースがあり、ノリのスナックもある。ソースの3つの風味は唐辛子を使った韓国の調味料コチュジャンを基盤とし、残りの1つはキムチ風味のマヨネーズだ。ノリのスナックは、シーソルト味とキムチ味の2つがある。
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翻訳・編集=出田静

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