「先延ばし」をやめて目標を達成する 3つのアプローチを起業家が伝授

Getty Images


カレンダーは「上司」 受けた指示を確実にDOする


この「やるだけ」の状態にしても、先延ばししてしまう人もいますよね。僕自身も最初に言ったとおり、元々ダメな人間であるのは一番自分がわかっているので、先延ばしをしないためにシンプルなルールをつくって、それに従うことにしています。

それは、グーグルカレンダーを自分の上司だと認識すること。カレンダーの指示は上司の指示であると考えて、「やれ、やる」と盲目的に動くと決めたんです。

社長という立場になってわかったのですが、僕には今「従わなければいけないもの」がないんですよ。これやれ、あれやれと、誰も言ってくれない。縛られるものがほとんどない状態です。将来につながる重要なことを先延ばしせずに行動し続けるには、ある程度外からの圧力がどうしても必要なので、僕には何か縛ってくれるものが必要でした。

ポイントは、従うべき予定を決めた自分ではなくて、カレンダー様だということ。自分のことは結構簡単に裏切れるものなので、あくまでもカレンダーが上司だという意識を持つのが大切です。

それと、行動するときに頭を使おうとしないのもコツですね。TODOをスケジュールに落とし込むときには、前述のとおりWHEN、WHERE、WHATを考えるわけですが、DOの最中では考えない。とにかくDOに集中する。スケジュールを入れたのは自分だけれど、上司はあくまでもグーグルカレンダーなので、シンプルに言われたことに従う。命令する自分と動く自分を分けることがポイントです。

グーグルのカレンダーに従ってただ生きた結果、やりたいことがすべてDONEできるというエコシステムの完成です(笑)。

そして、重要なことは「朝」やるに限る。人間は将来の自分に過信してしまいがちですが、今の自分が一番信用できると考えた方がいい。だから今やる。明日の自分も、週末の自分も、夜の自分も、将来の自分には過信しません。

緊急ではないけれど重要なこと、また成果が出るのに時間がかかることは、やらなくても何とか人生は回っていきます。でも、確実にやったほうがいいし、先延ばししたらその分だけ実現が遠ざかっていく。つい後回しにしがちなことこそ、今の自分で素直にやってしまうのが、一番ラクで確実なことだと僕は考えています。


おかだ・しょうご◎プログリット代表取締役社長。1991年生まれ。大学卒業後、マッキンゼー・アンド・カンパニーに入社し、日本企業の海外進出、海外企業の日本市場戦略立案などに従事。2016年、英語コーチングプログラム「プログリット(PROGRIT)」のサービスを立ち上げた。創業3年で17億円の売り上げを達成、多くの投資家からも注目を集めている。

構成=松崎美和子、写真=山田大輔(ポートレート)

タグ:

連載

「やめる」を決める

ForbesBrandVoice

人気記事