ビジネス

2020.12.25

パンデミック下でも好調のナイキ、理由は「消費者直販重視」

Getty Images


一方、カナダを本拠とするアスレジャー・ブランド、ルルレモンも、顧客との深いつながりを維持するという同様の戦略をとっており、これがパンデミック下での店舗休業や入店制限を乗り切るのに役立っている。

デジタルで顧客にリーチする能力は、アプリ、オンライン購入、カーブサイド・ピックアップ(店舗付近の路上での商品受取)、購入体験を向上するインストア・テクノロジーによって強化されてきた。

ナイキと決算発表日程が異なるルルレモンは、第3四半期の売上22%増を発表したばかりだ。

ナイキ、アディダス、ルルレモン、アンダーアーマーといったアスレジャー・ブランドの好調ぶりは、一般アパレル市場の11月の店舗訪問数が前週比マイナス20~38%に沈んだのとは対照的だ。

アパレル市場の低迷と、アスレジャー・ブランドの躍進


11月の小売売上高(自動車とガソリンを除く)は前年比2%増となったが、アパレルとアクセサリーに関しては19.2%減に低迷した。2月から11月までの年度累計では、小売売上高は4.5%増だったが、アパレルとアクセサリーは31%減となった。

しかし、アスレジャーのトップブランドは、アパレル市場の傾向に反して、四半期売上でも年度累計でも好調だ。ルルレモンの第3四半期、ナイキの第2四半期の売上は、現在の小売環境においては際立った成功といえる。

ナイキは顧客エンゲージメントとDTCモデルに重きを置いており、こうした取り組みに加え、継続的な製品イノベーションが、今後もすぐれた業績をもたらし続ける原動力になると考えている。

翻訳=的場知之/ガリレオ

ForbesBrandVoice

人気記事