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2020.12.26 20:00

コロナ禍でもウエディングドレスの売り上げ倍増 豪企業の成功話

Mint Images / by Getty Images

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2020年はウエディング業界にとって素晴らしい年ではなかったと言えるだろう。

多くの人が隔離され、ロックダウン(都市封鎖)が行われ、世界の大部分では法律により「オフライン」の行動が禁じられた。新型コロナウイルス感染症のパンデミック(世界的大流行)は、数千もの結婚式専門の写真家や仕出業者、結婚式場の終わりを世界中で告げたのだ。

しかしパンデミックは、オーストラリアのウエディングドレスブランド「グレース・ラブズ・レース(Grace Loves Lace)」のようなデジタル第一の一握りの企業には成長の機会を創出した。

同ブランド創業者のメガン・ジームズは「当社では昨年から、売り上げが100%増加している」と述べた。

同社は多くの競合と異なり、オンラインで素晴らしい顧客体験を提供しただけでなく、中国の製造プロセスに左右されないドレスを提供した。このような企業はグレース・ラブズ・レースだけだった。

ドレスが見つからなかった自身の体験からブランド設立


メガンは2010年、自身のウエディングドレスを探していたがなかなか気に入るドレスに出会えずにいた。彼女は非伝統的で質が良く、大枚をはたかなくても買えるドレスを求めていたが、当時のウエディングドレス業界が提供していた画一的なドレスに不満を募らせた。

彼女は最終的に、高級下着製造業で働いていたときに身に付けたスキルを活用して自分でドレス作りに挑戦した。メガンはその後、自分でドレスを作れない女性のために市場の格差を埋めようと、グレース・ラブズ・レースを立ち上げた。

「既存のものと競争することは全く望んでいなかった。それが幸運だったと思う」とメガン。「卸売りをしないことに加え、私は結婚式の見本市に参加していなかったし、1年に4つのコレクションを出すことなど従来のウエディングドレス企業と同じことをしていなかった」

彼女はその代わり、伝統にとらわれない人が好むような繊細なウエディングドレスの小さなコレクションをインターネットで販売した。どのウエディングドレスブランドも当時やっていなかったことだ。

「正直なところ、会社はデジタルな事業にしようと思っていた」とメガン。「ショールームを開く意図もなかったが、時間がたつうちにショールームができていた」

グレース・ラブズ・レース初のショールームは、メガンの出身地であるオーストラリア・ゴールドコーストの町バーレイ・ヘッズの小さなコテージに、地元の花嫁らの要望に応えて開設した。

2つ目のショールームを開く要望が米ロサンゼルスで出たのはむしろ衝撃だった。これは、ポップアップイベントに多くの客が集まった後のことだ。メガンは「米国に多くのファンがいることは知っていたが、ロサンゼルスであのイベントを開いたときには非常に驚いた」と述べた。
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翻訳・編集=出田静

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