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米国の労働省は12月22日、レストランなどの従業員の賃金にチップをどう組み入れるかを定める新たな規則を発表した。新ルールでは、調理場のスタッフ(料理人や洗い場の担当者ら)も、接客担当者が受け取ったチップをチッププール(預かり金)から受け取れるようになる。

今回の措置は、接客スタッフとその他のスタッフの間の賃金格差に対処することを目的としている。賃金の格差が原因で、一部の州では調理場のスタッフの採用が困難になっている。

米国のレストラン経営者は、従業員の法定最低賃金の一部をチップ収入で埋め合わせる「チップクレジット」という制度が利用可能だが、新ルールの下で、料理人や洗い場担当者にチップを与える場合、雇用者は接客担当者に最低賃金を支払うことが条件となっている。

さらに、監督者やマネージャーは、いかなる理由があってもチップを受け取ってはならないとされている。

このアイデアが最初に提案されたのは2018年のことだが、当局は今年になってようやく正式な規則として連邦登録簿に提出し、今後60日以内に新ルールが発効することになった。

労働省の試算によると、接客担当者と調理場スタッフの間で今後シェアされる金額は、1億900万ドル(約113億円)に及ぶという。

外食産業はこの規則をおおむね歓迎しているが、一部の雇用主がチッププールの拡大を言い訳にして、調理場スタッフの賃金を引き下げるのではないかとの懸念も生まれている。労働局も、新規制に関するFAQの中で、一部の雇用主がそのような措置をとる可能性があることを認めている。

オバマ政権で労働省のエコノミストを務めたHeidi Shierholzは、ウォール・ストリート・ジャーナル(WSJ)の取材に「調理場スタッフの賃金を上昇させたいのであれば、当局は最低賃金を引き上げる道もあったはずだ」と述べた。

FAQではさらに、新ルールの導入によって、ホール担当者の平均賃金が上昇する可能性があると指摘された。

バイデン次期政権が、今回の新ルールの発効を遅らせたり、チップを受け取る労働者のために新たな規則を設ける可能性もある。フォーブスは政権移行チームにコメントを求めたが、即座に回答は得られなかった。

編集=上田裕資

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