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イノベーション・エコシステムの内側

ロンドンに次ぐデジタルビジネスハブ「Bristol」の街/Photo by Martyna Bober on Unsplash

0→1が得意で、革新的な技術やアイディアを生み出せる人や企業が多いイギリスのスタートアップエコシステムについて、英国在住のオーシャンブリッジ・マネジメントCEOとして日英ビジネスの架け橋として活躍する実業家 江口・ベイコン昌子氏と、ロンドンのフィンテック企業 McLEAR のシニアバイスプレジデント 西垣和紀氏に伺った。

技術イノベーションの集積地「ゴールデントライアングル」


名門大学、研究機関が位置するロンドン、オックスフォード、ケンブリッジは「ゴールデントライアングル」と呼ばれ、技術イノベーションの集積地だ。

UKの地図

dealroom.coによると、1990年以降、ロンドンは45社、ケンブリッジは5社、オックスフォードは4社のユニコーン企業を輩出。Startup Genomeによるとロンドンは世界2位のエコシステムだ。

ロンドンには、政府の後押しによるエコシステム形成と自然発生的に起業家や投資家が集まる両面の特徴がある。

政府は、革新的な技術の検証等を行うための規制の一部緩和や、規制がまだ存在しない分野についての実験を一時的に許可する「規制のサンドボックス」の考え方を世界に先駆けて取り入れた。

また、外資誘致にも積極的でGlobal Entrepreneur Programme (GEP)により海外起業家による英国ビジネスを支援をしており、資産運用サービスを提供するNutmegや人工衛星データを活用したソリューションを提供するOrbital Micro Systemsなどが米国から拠点を移した。

自然発生的に人々が集まる例としては「スカイプマフィア」を挙げよう。スカイプ=エストニアのイメージが強いが、オペレーションはロンドンだ。

スカイプの1人目の社員ターヴェット・ヒンリクスはフィンテックの代表的な企業であるTransferwiseの創業者になり、元プロダクトディレクターのアイリーン・バーブリッジはPassion CapitalというVCを運営し、Monzoなどの有力フィンテック企業に投資をしている。このように革新的な企業がスタートアップエコシステムで必要な人材の創出に寄与している。

tech dayの様子
テック系スタートアップが集結する展示会Techday London (2018)。日本からのスタートアップも展示・ピッチを行った。

文=森若 幸次郎 / John Kojiro Moriwaka

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