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2020.12.23

米国のクリスマス、今年は生木のツリーが人気

Oleggg / Shutterstock.com


個人向け金融情報サイトの米バリューペンギン(ValuePenguin)とオンライン調査ツールの米クアルトリクス(Qualtrics)が昨年、1000人以上の米国人を対象に行った調査では、生木を好むのはミレニアル世代の約36%、X世代の31%、ベビーブーマー世代の20%だった。

若い世代は環境重視


また、どのような購入方法であれ、生木は環境に優しく、再生可能な選択肢だ。樹木の生産は、緑地の維持につながる。そして、リサイクルプログラムを導入している国内の4000以上の地域コミュニティーでは、生木のツリーはクリスマスが終れば、堆肥や木材チップという価値あるものに変えることができる。

一方、大半が中国で生産される素材がポリ塩化ビニル(PVC)などのプラスチックと金属の人工樹のツリーは、いや応なく埋立処分され、分解されることもない。

米国で最初に人工樹のクリスマスが作られたのは、1930年代だ。トイレ用ブラシを手掛けていたアディス・ブラシ・カンパニーが、製造技術を転用して開発したという。

うるさ型だと言われるかもしれない。だが、メーカーがどれほど努力して偽物のツリーを本物に近づけても、筆者には人工樹のツリーが、巨大なトイレブラシのように思えてならない。

価格や設置の難しさ、後片付けといった煩わしさがあっても、クリスマスツリーは生木に限る──そう考えるミレニアル世代は、増えているのかもしれない。

編集=木内涼子

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