本を捨てることで、見えてくる自身の「原点」──インスタイルグループ西村豪庸氏

インスタイルグループ、西村豪庸氏

経営コンサルティングをはじめとして、不動産・美容・アパレル・投資・アミューズメント・出版など、多岐にわたる事業を展開するインスタイルグループ。

経営コンサルティングでは、得意な業種業態で複数クライアントを抱えることが普通な業界で、1業種1社(1クライアント)に限定して提供。通常のコンサルタント企業がするべきことを「しない」、通常目指すべき道を「捨てる」というスタイルで成長を続けている。

それを率いるのが、西村豪庸氏だ。10年前にモノの9割を捨て、シンプルに生きようという本『シンプルに生きれば、すべてがうまくいく!』(中経出版)を上梓し、まさに「『やめる』を決める」生活を続けてきた。

情報や「やること」が多く、忙しくなりがちな現代。「仕事ができる経営者やビジネスパーソンは、やるべきこと(優先)にフォーカスするのはもちろん、がやるべきではないこと(劣後)にもきちんとした軸がある人が多い」と語る西村氏に、自身の本棚の整理から見えてきた、これからの時代の自由な生き方を語ってもらった。



──忙しく経営をハンドリングされるなか、書籍や漫画をよく読まれると聞きました。

月に300冊前後は読んでいます。電子漫画だけで、iPadに1万5000冊ありました。

書籍は主に「情報収集」と「勉強」のために用い、アマゾンで調べたい内容のキーワードで検索しています。昔は書店に1日3回行くような生活だったので、手当り次第に読んでいました。ただ、現在では電子化と高度に発達したレコメンドエンジンのおかげで、基本的には作家さんと過去の購入履歴が選ぶ基準になっています。

一方、漫画は、アイデアの源泉のために手にとります。また、カッコいい主人公の姿に、モチベーションを刺激されることも。購入の基準は、毎日レコメンドされるがままに買って読んで、お気に入りタイトルを増やして新刊を追い続けるというスパイラルですね。

書籍を読むと仕事モードになって、漫画を読むとリラックスできる。そのま寝落ちすることも多いですね。たまにカッコいい主人公に感化されて、いきなり夜中に仕事をしはじめちゃったりすることもあるので、注意が必要ですが(笑)。
次ページ > 「最も影響を受けた3冊」

文=谷本有香

タグ:

連載

「やめる」を決める

ForbesBrandVoice

人気記事