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キュライは、変化嫌いとは対極の存在だ。同社はオンライン診療の費用を少しばかり下げようというのではなく、現行の10分の1の水準まで劇的に引き下げたいと考えている。実現すれば、無保険の人やギグワーカー、最低賃金労働者、高免責額保険(HDHP)の加入者などもプライマリケアを利用できるようになる。

投資家のビノッド・コースラは、キュライのチャットベースの診察は「かかりつけ医を訪れるためのバス代よりも安くする」ことをめざしていると話している。

キュライはある意味で、患者の病歴をつぶさに知っている、地元のかかりつけ医がいた時代を取り戻すものでもある。同社のテクノロジーを使えば、ものの数秒で診療記録を読み取り、重要な点をまとめて示すこともできる。

ビノッドは「医師にはやる余裕がないこうした作業をAIがこなし、そのうえで医師が最終的な判断をすることができるのです」と説明する。「こうすれば、コストは削減され、ケアの質や継続性は大幅に向上するでしょう」

キュライのサービスは現時点ではカリフォルニア州でしか利用できないけれど、同社は2021年半ばまでに米国の半分の州、同年末までには全米50州すべてに広げる方針だ。以前は、最初の6カ月は無料、翌月からは月額7.99ドル(約830円)という消費者直販のサブスクリプションモデルでサービスを実施していた。

キュライは今後、プライマリケアの枠を超えて、薬価や臨床試験など、医療制度のほかの面もナビゲートできるようにしたい考えだ。ニールは「向こう1〜2年、それに取り組み、医療アクセスの代替セーフティーネットをつくり出したい」と意気込みを語っている。

今回のラウンドにより、キュライの累計資金調達額は5700万ドル(約59億円)になった。

編集=江戸伸禎

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