そして10月、ジュリアーニはサシャ・バロン・コーエンの新作映画『続・ボラット』に図らずも出演し、物議を醸した。ジュリアーニは盗撮された映像の中で、ジャーナリストを装った女優の前で、自分のズボンの中に手を入れる不審な動きを見せていた。
ジュリアーニは映画公開に先立ちツイッターへの投稿で「録音機材を外した後、シャツをズボンの中に入れていた。インタビューの前後や最中に不適切な行為は一切しなかった」と釈明した。
大統領選後、ジュリアーニはトランプが根拠なく繰り返す選挙不正の主張に加勢し、一連の記者会見で暴走ぶりを過熱させていった。記者会見のうちの一つは「フォー・シーズンズ」で行われたが、会場は大手ホテルではなく、アダルト書店と火葬場に挟まれた「フォー・シーズンズ・トータル・ランドスケーピング」という造園業者オフィスの駐車場だった。
さらにその次の記者会見では、大汗をかいたことで、髪染めとみられる茶色い液体が顔に垂れ落ちる珍事も発生。極めつきは、12月の新型コロナウイルスへの感染だった。76歳のジュリアーニは、それまで数カ月にわたりマスクを着用せずに公の場に姿を現していた。ジュリアーニは病院で治療を受けた後、現在までに退院している。
ロン・メイヤー
米メディア大手NBCユニバーサルの副会長を務めていたメイヤーは8月、不倫関係にあった女性との示談成立を公表するとともに、それに関して第三者からゆすりを受けていたことを明らかにし、辞任した。
トレバー・ミルトン
水素燃料トラックを開発するスタートアップ企業ニコラを創業したミルトンは9月、詐欺疑惑の浮上を受け、会長と取締役を辞任した。疑惑の発端となったのは、同社株の空売りを仕掛けていたアナリストのネイト・アンダーソンが率いる調査会社ヒンデンブルグ・リサーチが同月10日に公開した報告書で、ミルトンが株式公開に先立ちニコラの技術と能力を誇張して宣伝していたことが指摘された。
ニコラ側は疑惑の一部を否定しているが、報告書の公開により証券取引委員会(SEC)と司法省が調査に乗り出したとみられる。ニコラは先月、規制当局に提出した文書で、SECから召喚状を受け取り、規制関連の政府からの要請に協力していることを認めた。
これとは別に、ミルトンに対してはニコラ創業前にセクハラ行為を受けたとの訴えが女性2人から出されている。CNBCによると、ミルトンは代理人を通じ、セクハラ疑惑を否定した。