テクノロジー

2020.12.25 18:00

10年前「変人」と言われた農家が、いまメディアで取り上げられる理由

ハウス内で作業をする福山。妄想する時間は至福の時間だそうだ photo by 中山雄太


時代の潮流を見極めて行動する



福山も発明にたずさわった吊り下げ式のロボット photo by 中山雄太
-->
advertisement

「農業が一番儲かる」。これは福山の父の言葉で、福山はその言葉を聞き続けてきた。儲かるという漢字は、人を信じる者と書く。その文字通り福山は父親を信じ、そして自分の好奇心を信じ農業に取り組んできた。

かつては「変人」と言われた人の周りにいまは多くの信じる者達が集まってきている。福山は自分の子供にも自分がそうしてもらったとおり「〜したい」という要望に可能な限り答えているそうだ。

「子供がiPadの最新版をほしいと言ってきたんです。あまり現状と変わらないだろうと思い最初は買い与えませんでした。それが実は思い込みです。買って使ってみて、変わらないことを知ることで時代の潮流を感じることができて、結局購入しました」
advertisement

筆者と福山はいま農業用のロボットの開発に携わっている。そして私達はいつか宇宙で農業を実現する方法を考えている。いつか人類が地球に住めなくなったときにどのように違う星で農業をやるのか。それを考える事によって、また現状への改善点が浮き彫りになるのだ。

読者のみなさんは思い込みで、好奇心を押さえつけてないだろうか? この記事を読んで一歩踏み出し、多様な価値観に触れる機会を持ってもらえたら幸いだ。思い込みを捨て、多様な情報を取り入れ、時代の潮流を見極めて、好奇心を持ち行動し続ける信じる者こそが、社会を変革する人になることを福山の取材を通じて学んだ。福山を見て、「変人」は「未来のイノベーター」の卵だと確信した。

文=齋藤潤一、写真= 中山雄太

advertisement

ForbesBrandVoice

人気記事