「すべて僕らの意思」で。End of the Worldの新しいグローバル戦略

Fukase(写真右)とクリエイティブ・ディレクターの和田直希(同左)


アニメプロジェクトも世界配信


Fukaseと和田が取り組むのは、End of the Worldに止まらない。「僕は世界基準の作品しかつくらないと決めている」という和田の言葉通り、アニメーションプロジェクト「BAD MOOD(バッドムード)」も世界へ向けて配信している。原案・デザイン監修をFukase、アニメ監督・クリエイティブディレクションを和田が手がけている。同アニメは10月21日、Amazon Prime Videoにて、日米英で独占配信された。
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また、このBAD MOODの展開のひとつとして、「Merch by Amazon」のサービスを活用した、BAD MOODのキャラクターなどのデザインがプリントされたTシャツやトレーナーなどのファッションアイテム32種類を発売している。日米欧のAmazonで購入できる。

「このプロジェクトもLANDが手がけています。事務所、レーベル双方の機能に加え、同時にアニメーションまでつくっている。いわゆるクリエイティブスタジオ的な動きも同じチームがやっているのは世界初だと思います。いまの時代に適したあり方や組織だと思いますし、いまの時代だからこそ、マーケットが世界というのも普通だと思っています」(和田)

今後、LANDが主体となって、多様なプロジェクトを動かしていく。ふたりの目指す先にあるのは━━。Fukaseは次のように話す。
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「『こうしたらうまくいった』という、自分のメソッドを壊していくのが楽しいなと。これまで達成したことが足かせになっている可能性もあるし、自由さを逆に奪っているかもしれないところをLANDが壊していく。和田さんから僕が想像しなかった道筋のものが返って来るし、和田さんはきっと想像しなかったものが僕の方から来る。お互いを尊重しあっているからこそ、予想のつかなかった場所にたどり着くという感じがありますね。コロナ禍で中止してしまいましたがランド主催の音楽やアニメ、ファッションなどいろんなことをやれるイベントも企画していました。和田さんと僕が面白いと思ったことをやりたい。なんでもやれると思うんですよ」


End of the World◎日本を代表する音楽グループ・SEKAI NO OWARIがグローバル展開を目的とするプロジェクト。J-POPの枠を超えた新しい音楽的アプローチをとることを目的としてスタートした。現代美術家・村上隆のジャケットアートワークによるファーストアルバム「Chameleon」を2020年11月27日、世界に向けてリリース。

文=フォーブスジャパン編集部 写真=ヤン・ブース

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