冬の訪れとコロナがもたらす「名もなき不調」とは? 養生法や漢方アプローチを紹介

薬剤師とLINE上で相談して、自分にあった漢方薬を配送してくれるオンライン漢方相談サービス『わたし漢方』が、冬の訪れとともに例年相談が急増する「冬の名もなき不調」についての養生法やおすすめの漢方アプローチをホームページにて公開。同時に、漢方薬のオンライン相談についても受付を開始した。

女性を悩ませる「名もなき不調」とは?


わけもなくイライラする、疲れやすい、何となくだるい、眠れない、頭が重い、足がむくむ、便秘や下痢を繰り返す、指先や足先の冷えがひどい、月経の前後が辛いなど、『わたし漢方』には、日々たくさんの症状についての相談が寄せられる。

病院にいくほどではないけれど、この季節になると毎年なんとなく辛い… そんな不調を「名もなき不調」と名付け、漢方薬剤師がおすすめする体質別の対処方法について、年4回(春・夏・秋・冬)発信している。

季節とコロナ、2つの環境の変化がもたらした今年の「冬の名もなき不調」


「天気が悪いと気分が落ち込む」「雨の日だと調子が出ない、なんだか頭も痛い…」ということはないだろうか? 同じように、季節の影響を受けて、心やからだに変化が生じることもある。

漢方では、基礎となる考え方に「陰陽」という考え方がある。冬は日照時間が短い上、寒くて屋内で過ごす機会が増えるため、「陰」に傾くと考えられており、気持ちも沈みがちになりやすいと言われている。太陽光を浴びる機会が減ることで、セロトニンやメラトニンのホルモン分泌が影響を受け、気分の波や体内リズムの乱れから睡眠の質の低下に繋がる可能性も考えられる。

特に今年は、新型コロナウイルスの感染拡大に伴う自粛やテレワークなど、家で過ごす時間が増えたという人が多い。生活環境が大きく変わったことで、ストレスがたまりやすく、常に自律神経に負担がかかっている人が増えていると考えられる。

~今年の「名もなき不調」の主な症状~


気分が落ち込む
イライラする
引きこもりがちになる
不安感が増す
やる気が出ない
過眠・過食
抑うつ的

不調を放置すると老化現象が現れやすい?


冬、自然界では、動物は冬眠し、木々は葉を落とすように、成長が止まり、活動が活発になる春に向けてエネルギーを蓄える時期でもある。寒い時期は、「寒邪」の影響で、生命エネルギーを蓄える「腎」が負担を受けやすくなる。「腎」は年齢と共に弱りやすい部分でもあり、頻尿、白髪、抜け毛、耳鳴りや聴力の低下、足腰の弱り、物忘れ、などの老化現象が現れやすくなる。冬に不調を放置すると「腎」も弱りやすくなってしまうので、「腎」を消耗させないように意識して過ごすことが必要だ。

「冬の名もなき不調」に心がけたい養生法


寒い冬は、無理をせず、季節的に弱りやすい「腎」を消耗させないように気を付けよう。夜更かしせず早く寝ることを心掛け、温かい布団で質のよい睡眠をとり、体を修復。また、朝日や日光を浴びることで、体内リズムをリセットする習慣をつけよう。

加えて、私たちは食べ物からも後天的なエネルギーを受け取っている。冷えると胃腸にもダメージが出てしまうので、栄養をしっかり吸収できるように胃腸も整えよう。「気」を補ったり、からだを温める食べ物(穀類、いも類、かぼちゃ、栗、黒ゴマ、黒豆、クルミ、鶏肉、羊肉、えび、シナモン、生姜、ネギなど)がおすすめだ。

激しい運動や、熱いお湯の長風呂は、心肺機能に負担がかかってしまうので、血圧が変動しやすい冬はほどほどに。ストレッチやヨガなど呼吸を整えながらできる運動を取り入れよう。腹巻、湯たんぽ、カイロなど、冷えが辛い人は温めケアも工夫しよう。
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PR TIMESより

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