10:告知方法
Google: LPなどを使ってキャンペーンを行う
Apple: 既存のページを活用しながら告知を行う
「Appleはプロダクト毎に個別のLPを作成することは少ない」
Appleの主な特徴
初代iPhone発表された際に記者が、タッチスクリーンでタイプするのは難しすぎる、と文句を言ったのに対し、スティーブ・ジョブズはこう答えた。“そのうちあなたの親指が慣れていくよ”と。
それがAppleだ。
Appleは、ユーザーよりもユーザーのことをよく知っていることが多い。そうなるために、多くの時間をかけ、入念にリサーチを行い、一貫性のある優れたUXと普遍的なソリューションを提供することに注力している。
また、組織的には、数人のエリートデザイナーが最終的なアウトプットの品質を管理する階層構造になっている。完璧な製品を作るためには最適な仕組みであるが、総じてより多くの時間と労力を必要とする。
この「あなたが何を望んでいるかを知っている」というアプローチにより、必然的にユーザー層は限定されていく。例えば、iPhoneが最初に出た時など、物理的なキーボードを求めるユーザーを大胆に切り捨て、怒らせてしまう可能性があるため、あまり親しみがないと思われることもある。
Googleの主な特徴
一方、Googleは事前のリサーチよりも、利用しているユーザーの反応を元にプロダクトの検証を行う傾向がある。可能な限りオープンソース化を行い、コミュニティからの貢献やフィードバック元に評価を獲得している。
この手法により、幅広い商品ラインナップを効果的に作成し、大規模なユーザー基盤を活用して膨大なデータの収集を実現している。
その一方で、ユーザーは自分たち自身が何を求めているかをはっきりと理解できていないこともあり、ユーザーからのフィードバックやデータを元に開発したプロダクトでも失敗しているケースも少なくない。
2013年にKickstarterで大きな話題になったモジュラーフォンもコンセプト的には素晴らしいと思われたが、結局失敗に終わった。ユーザーのインプットを重要視するのは長所でもあるが、時には短所にもなりえる。
ユーザーの声は聞くべきだが、ユーザーのためにデザインするということは、ユーザーにデザイナーの役割を委ねるいうことではない。ユーザーを観察して何を求めているのかを知るのが大切なのだ。
また、Googleはアジャイル型の開発を行うことが多く、ミスがあった時にも素早く調整する仕組みができているのも特徴。
一見似てそうで結構異なるこの2社のデザインフィロソフィー、どちらに共鳴しますか?
今回紹介したコンテンツはUXデザイナーのAllenによる作品で、許可をいただいて掲載。
オリジナルの英語ポスはこちらから
※この記事は、btraxのブログFreshtraxから転載・編集されたものです。
※過去の配信はこちらから。