同社の製品は、高速でインタラクティブな分析が可能なアナリティクスのほか、テラバイトやペタバイト規模のデータを、競合製品よりもリソースの消費を抑えて処理できることが特徴だ。
クラウド型データウェアハウスは、現在最もホットな市場の一つだ。業界リーダーであるSnowflakeは、9月に株式上場を果たしたが、これは今年最大のIPOとなった。Snowflakeは、2年前の資金調達ラウンドにおける評価額が35億ドルだったが、現在は1000億ドル近くに達し、一時はIBMを上回った。
現在、Fireboltの従業員数は50名強だ。彼らは、データ分析の処理速度と効率性で革新を起こし、大規模なデータベースを持つユーザーを主なターゲットにしたいと考えている。これまで、テラバイトやペタバイト規模のデータを処理するには、長時間を要していた。
「既存のクラウド型データウェアハウスは、レイテンシに課題があった。競合製品は、スケールや弾力性などの重要な問題の解決に専念してきたが、それ以外については何年も前から変わっていない」とFireboltの共同創業者でCEOのEldad Farkashは話す。
Fireboltの創業メンバーは、かつてビジネスインテリジェンス企業「Sisense」を設立し、ユニコーンに育てた経験を持つ。彼らは、当時からデータ分析の処理速度と効率性を向上することを目指していた。
競合はIPOで注目のSnowflake
「Snowflakeと異なり、我々は効率的だ。人々は、我々の製品が少量のデータしかダウンロードしないことに驚くが、その秘訣は、データを我々独自のフォーマットに変換することにある」とFarkashは話す。
分析処理を高速化する鍵は、データを新しいフォーマットと構造に変換することにあり、クエリが発行された際にダウンロードするデータ量を最小化することが可能なのだという。これにより、ユーザーはデータ分析のコストを下げると同時に、クラウドリソースに対する投資リターンを上げることができる。