新たな資金投入で、ゴッサム・グリーンズは屋内農場の建設を加速させていく計画だ。新型コロナウイルスの感染が拡大する直前に同社は、イリノイ州シカゴ、ロードアイランド州プロビデンス、メリーランド州ボルチモア、コロラド州デンバーに屋内農場を新設しており、過去12カ月で生産力と売り上げが倍増している。
過去5年における同社の年平均成長率は60%。現在は40州の2000店舗で、レタス、ペストソース、サラダドレッシングを販売している。おもな展開地域は、米北東部のニューイングランド地方、大西洋沿岸中西部、南東部、山岳部。ホールフーズ・マーケットやセーフウェイ、ターゲット、ハリス・ティーター(Harris Teeter)、ショップライト、スプラウツなどのチェーン店が同社商品を取り扱っている。
温度や湿度などが管理されたハイテクな屋内農場で生産されるレタスの数は、従来型農場と比較するとエーカーあたり35倍だ。使用する電力は100%再生可能エネルギーで、従来型の農業に比べると、生産に必要な水の量は95%、土地の広さは97%も少ない。
とはいえ、数十億ドル規模のサラダ業界のなかでは、ゴッサム・グリーンズは比較的小規模だ。現在のところ、レタスの年間生産量は3500万個と、業界全体のおよそ1%にすぎない。
「ビジネスをさらに拡大させることを大きな原動力としてきた。私たちは全米に通用するブランドへと着実に歩みを進めており、調達資金があればより一層成長していくことができる」とプーリーは言う。「ゴッサム・グリーンズは、米国の屋内農場企業としては最速で成長している。とはいえ、アドレッサブル市場(潜在的な市場規模)全体から見れば、いまだにごくわずかを占めるにすぎない」