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David Tran Photo / Shutterstock.com

マサチューセッツ州の規制当局は12月16日、株取引アプリの「ロビンフッド(Robinhood)」が、経験が浅い投資家にリスクの高い取引を奨励し、技術的不具合から顧客を保護する義務を怠ったとして提訴した。

マサチューセッツ州は証券ブローカーらに対し、顧客の利益を最優先するよう義務づけており、ロビンフッドがこの規則に違反したとして提訴した。訴状では、ロビンフッドが若い投資家を株取引に引き込むために、頻繁にプッシュ通知を送信し、アニメーションの紙吹雪で取引成立を祝い、リスクの高い株式のリストに誘導したとされた。

規制当局は、ロビンフッドが数百人に及ぶ投資経験を持たない顧客らに対し、リスクの高オプション売買を許可していたと指摘した。当局はさらに、ロビンフッドのアプリが昨年、数十件のシステム障害を起こし、数時間にわたり取引を不能にしたことを非難した。

マサチューセッツ州の州務長官のオフィスはロビンフッドに対し、独立したコンプライアンス担当を置くよう要請し、経済的制裁を加えることをほのめかした。

ロビンフッドの広報担当はフォーブスの取材に対し、州当局の指摘に同意しないと述べた。「ロビンフッドは自己管理型のブローカー・ディーラーであり、我々は投資を推奨していない」と同社は述べた。

マサチューセッツ州の長官によると、州内に住むロビンフッドの顧客のアカウント数は48万6598件だという。これらのアカウントの保有残高は合計16億ドル以上とされる。

ロビンフッドの人気はここ数カ月で爆発的に高まっており、数百万人もの新たな投資家たちが、手数料が無料である点や、ゲーム感覚で株の売買ができる点に魅了されている。

しかし、立ち上げから7年のこのアプリの人気が高まるにつれ、経験の浅い投資家が無謀な取引や、リスク認識の甘さから巨額の損失を被るケースが発生している。今年6月には、20歳の若者が、ロビンフッドで数十万ドルの損失を抱えたと思い込み、自殺する事件も起きていた。

ロビンフッドは昨年から少なくとも2件の連邦政府の調査に直面したが、それらは主に、彼らが顧客の注文データの外販から売上を得るためのスキームの、PFOF(ペイメント・フォー・オーダーフロー)についてのものだった。ロビンフッドは、顧客の注文情報を超高速取引業者(HFT)に提供し、その対価を得ているが、その事実を正しく開示していなかったとして、米証券取引委員会(SEC)の調査を受けていた。

ロビンフッドはこれとは別に、顧客が最良価格で取引できるような措置を導入していないとして、金融取引業規制機構(FINRA)の指導を受け、2019年に125万ドルの罰金を支払っていた。

編集=上田裕資

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