テクノロジー

2020.12.17 19:30

アップル「AirPods Max」 このヘッドフォンでしかできない体験がある


迫力あふれるサラウンド音声とダイナミック・ヘッドトラッキングを組み合わせると、まるで映画やドラマの舞台に入り込んでしまったかのような深い没入感と感動が味わえる。いまスマホやタブレットとの組み合わせだけで、同様の体験を提供できるワイヤレスヘッドホンはAirPods Maxをおいてほかにない。ワイヤレスイヤホンではアップルの「AirPods Pro」も空間オーディオに対応している。

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頭の向きを変えても音像があるべき位置に定位するダイナミック・ヘッドトラッキングのイメージ。サラウンド音声の没入感をさらに引き立ててくれる

今のところ空間オーディオはiPhone/iPadを上記のAirPodsシリーズにつなぎ、Apple TVアプリを使って、音声をDolby Atmosや7.1ch/5.1chのサラウンド音声で収録する作品を再生した場合楽しめる機能になるが、今後は間違いなく音声のみの音楽コンテンツやモバイルゲームにも対応する環境が広がっていくだろう。

海外ではDisney+の動画配信アプリもいち早く対応した。今後サードパーティーのプラットフォームにも広がるほど、AirPods Maxによる空間オーディオ体験の価値が身に染みて良くわかると思う。

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AirPods Maxと、アップルのワイヤレスイヤホン「AirPods Pro」が空間オーディオに対応している

このヘッドホンでしか味わえない体験価値がある


AirPods Maxは本体のマテリアルにアルミニウムやステンレススチールを贅沢に使っているため質量は約384gある。ところがイヤーパッドやヘッドバンドのフィット感と重心のバランスがとても良いため、身に着けるとその重さがほとんど感じられなかった。

イヤーパッドのクッションがとても柔らかいので、筆者はメガネをかけてその上にヘッドホンを装着して長時間音楽を聴いていても疲れなかった。ただし、人の頭や耳の形はそれぞれに異なるため、ヘッドホンの装着感にも好みの差が出てくる。

Apple Storeの店頭などに実機が並びはじめたらぜひ試着してみることをおすすめしたい。その時にできればコンピュテーショナルオーディオによる上質なサウンドと、空間オーディオの没入感も合わせて体験しておきたい。

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クッション性の高いイヤーカップと頭頂部に優しくフィットするヘッドバンド。メッシュニットにより通気性を高めた

AirPods Maxにはいまこのヘッドホンでしか味わえない体験価値がある。アップルの最先端のITテクノロジーとコンピュテーショナルオーディオが融合ながら、今後も遂げていくであろう進化に期待を込めて、高級ヘッドホンのAirPods Maxをいま買っても損はないと思う。

連載:デジタル・トレンド・ハンズオン
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文・写真=山本 敦

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