シンガポールが「脱コロナ」に前進、1月にビジネス渡航解禁へ

Photo by Suhaimi Abdullah/Getty Images

シンガポール政府は12月15日、人数を制限した上であらゆる国からのビジネス旅行者や政府関係者など経済的価値の高い渡航者の受け入れを開始し、専用施設で宿泊可能にすると発表した。

シンガポールの貿易産業省は1月から旅行者の受付を開始する。条件を満たした人々は1月の後半から最大14日間、シンガポールに滞在できるようになる。

旅行者は専用の施設に滞在し、2週間の滞在中に数回の検査を受けることになる。施設内には、感染を防ぐための特殊な仕切りがある会議室が設けられ、そこでシンガポール国民や、海外からの旅行者らとミーティングを行える。仕切りは、床から天井まで届く高さだという。

「この制度によってグローバルなビジネス交流を促進し、シンガポールの国際的ハブとしての地位を復活できる」と、貿易産業省は声明で述べた。

ビジネス旅行を含むツーリズムは、シンガポール経済にとって非常に重要だ。世界経済フォーラムは12月8日、例年はスイスのダボスで開催している年次総会を、2021年はシンガポールで実施するとアナウンスした。

人口が600万人に満たないシンガポールでは、過去30日間の1日あたりの新規感染者数が20人以下に抑えられている。

リー・シェンロン首相は12月14日のテレビ演説で、米国などの複数の製薬会社と新型コロナウイルスのワクチン提供に関する契約を結び、年内に接種を開始すると発表した。政府は、国民全員が2021年の第3四半期までに接種を受けるために十分な量のワクチンを確保したと述べている。

シンガポールは12月28日から、経済再開の最終段階であるフェーズ3に向かおうとしている。

編集=上田裕資

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