ライフスタイル

2020.12.19 08:00

年末年始は「スタンフォード式」運動で、疲れた脳にご褒美

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6週間あれば、運動嫌いは「運動に夢中」になる


運動は、ドーパミン、ノルアドレナリン、内因性カンナビノイド、エンドルフィンなど脳内化学物質の分泌を引き起こす、これは常習性の高い薬物使用にも似ている。中毒性があるのか、ラットを用いた研究をみてみる。
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ランニングホイールで1日10km、1カ月間走らせたところ、ラットのドーパミン作用性の神経細胞には、コカインやモルヒネを毎日投与した場合と同様の効果が見られた。人間の依存症と同様の症状をラットは見せたのだ。

また、ラットをランニングホイールから24時間はなして、また接近できるようにしたところ、夢中になって走り出す姿が確認できた。ただし、運動とコカインには、反応のタイミングが異なる部分があるとしている。どちらも脳の報酬系に同様の変化があるものの、運動の方が夢中になるための時間が多くかかる。ラットがランニングホイールで2週間走っても反応がないが、6週間を過ぎるタイミングで、走る距離が日ごとに増えていくのだ。脳の神経信号も夢中になっていることを示すように反応する。

運動不足の成人だとどうだ。高強度のトレーニングを始め、楽しんでいる反応が徐々に出始めると、6週間後に最も楽しくなる数値を出した。スポーツジムの新規会員らを対象にした実験では、新しい運動週間を定着させるには、週4回のトレーニングを6週間継続する必要があるという結果が得られた。
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するスポーツの体験は、心理的な効果が得られることが、複数の論文で明らかになっている。「幸福ホルモン」と呼ばれるエンドルフィンにより高揚感を得られるだけでなく、脳内化学物質が活性化するのだ。脳化学物質の活性化は、不安が和らぐだけでなく、人との絆が深まるものとされている。長期的にはうつ病や不安症、孤独を防ぐとも言われている。

慌ただしい年末の時期ではあるが、少しずつ生活に運動を取り入れることで、調子の良い2021年を迎えることも視野に入れてみてはどうだろう。

文=上沼 祐樹 編集=石井節子

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