審査員ガイドの2020年家電業界注目トピックス
「家電」ガイド 滝田勝紀氏
とにかく今年はスティック掃除機の当たり年。軽量でありながらパワフルな吸引力を併せ持つ良品が数多く発売され、ダイソン一強だったスティック市場から選べる市場へと変化した一年だった。家に長時間いることを強いられることが多かった分、部屋の片付けをいつも以上に丁寧にする人が多く、そんな人たちの強い相棒となったことは間違いない。個人的にはシャークのEVOPOWERがオススメ。手軽に掃除ができることはもちろん、メインブラシの性能も高く、何より部屋に置いておいても美しい見た目は他の追随を許さない。古い掃除機で掃除するのが億劫な人には、最新モデルをぜひ手にとってほしい。
「デジタル・家電」ガイド 安蔵靖志氏
コロナ禍によって、これまでのライフスタイルから“ニューノーマル時代”のライフスタイルへと、大きな変化が求められるようになりました。家事を効率的に行えて、おいしく健康的な食事作りをサポートしてくれる……生活家電にはそういった魅力があり、家電メーカー各社もそれを実現する機能を磨き続けてきました。しかしニューノーマル時代に求められる家電は時短や時産だけでなく、ステイホーム時間を楽しませてくれる、ワクワクさせてくれるものや、安心・安全をよりサポートしてくれる製品や機能がさらに求められていくように感じています。
「デジタル・白物家電」ガイド コヤマ タカヒロ氏
2020年の家電業界は新型コロナウイルスの広がりにより大きな変化がありました。上半期は新製品の発表が遅れましたが、下半期は通常通りいろんな商品が出てきました。一年を通して一番変化があったのはスティック掃除機です。私が1位に挙げたパナソニックに加えて、バルミューダの掃除機や、ダイソンの軽量掃除機など注目のモデルが数多く登場しました。また巣ごもり生活に対応するうえ、調理家電にも注目が集まりました。冷蔵庫や電子レンジ、ほったらかし調理ができる電気鍋などが人気を集め、売れています。来年以降も自宅内での生活を快適にするための家電が人気を集めそうです。
「美容家電・育児用品」ガイド 田中 真紀子氏
2020年はコロナに明け暮れた一年になってしまいましたが、在宅時間が長くなったことで、足元の暮らしを見直した人も多かったのではないでしょうか。家事が増えたことからやむなく家電を買い足した人もいる一方で、時間ができたから普段以上に手の込んだ料理を作ってみようとか、いつもより丁寧に掃除してみようなど、前向きな動機で家電を購入した人も多かったと思います。私自身、「家事を楽しむことは暮らしを楽しむこと」という意識で、今後も家電選びをサポートしていきたいと思っています。
「家電マーケティング」ガイド 伊森 ちづる氏
清潔意識の高まりと、在宅勤務など自宅で過ごす時間が増えたことにより、今まで忙しくて見過ごしていた汚れや不便な点に気がつく人が増えた。そうした世の中の動きをうけて、家の中をより清潔に快適に過ごす家電が注目された一年だったと思う。